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大人が意外と間違えやすい数学「√(−9)^2」→整数で表すと?

  • 2024.9.3
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算数や数学の定番問題には、すばやく答えを求めるための解法があります。

ただ、どうしてそうなるのかという理由を曖昧なままにしていると、応用的な問題で足元をすくわれてしまうかもしれません。

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問題

√(−9)^2を整数で表してください。

解答

正解は、「9」です。

−9と答えてしまった人は、解法を勘違いして覚えているのかもしれません。

次の「ポイント」で正しい解法を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「√(ルート)の意味」です。

「√aは二乗するとaになる数のこと」と思っていませんか?

実はこの表現には問題があります。

なぜなら、√aとは「二乗するとaになる正の数のこと」だからです(a>0のとき)。

例えば√4は2のことであり、−2のことではありません。

さて、√の外し方の解法として、よく使われる次の式があります。

√a^2=a

√の中が何らかの数の二乗であった場合、√と^2を取り除いてやればすぐに整数表現できるという便利な式です。


√16^2=16

ただし、この解法が使えるのは「a>0のとき(aが正の数のとき)」という条件を忘れてはいけません。

正しい式
√a^2=a (a>0のとき)

今回の問題は、√(−9)^2という形をしていました。

では、どうやって解いたらよいのかというと、次の方法があります。

中の二乗を計算してから整数にする
√(−9)^2=√81=9

なお、√と混同されがちなものに「平方根」があります。

aの平方根とは、二乗するとaになる数のことです。平方根という言い方をするときは、√とは違い符号の正負は不問です。


4の平方根=2と−2
√4=2

a>0のとき、aの平方根は正と負の二つの数√aはそのうちの正の数のみを表します。

このことはとても重要なので、覚えておきましょう。

まとめ

今回の問題では、√の意味を理解しているかどうかがポイントになりました。

√は平方根とは違い、負の数を含みません。

√a^2=aという解き方を覚えるときは、「a>0」という条件も一緒に覚えてください。

もしa<0ならば、a>0の形にしてから√a^2=aを使いましょう。

ルートと平方根の違いがポイントになる問題は他にもありますので、ぜひ挑戦してみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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