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大人が意外と解けない算数「31×31」→暗算できる?

  • 2024.9.1
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同じ数どうしの掛け算は、二乗と呼ばれます。

例えば2×2は、2の二乗です。2×2は簡単に計算できますが、大きな数の二乗を求めるときは、どうしても筆算だよりになりがちです。

しかし、工夫次第では暗算でも答えが出せますよ。

問題

次の計算を暗算でしてください。
31×31

解答

正解は、「961」です。

筆算なしで答えを出すことができたでしょうか?

計算方法が分からなかったという人は、次の「ポイント」を確認してみてください。

ポイント

この問題のポイントは「乗法公式を使うこと」です。

乗法公式とは、式を展開するときに使う式のことです。

乗法公式にはいくつか種類がありますが、今回は次の式を使ってみましょう。

(x+a)^2=x^2+2ax+a^2
※文字式なので掛け算の×記号は両略されています。

左辺と右辺がどうして同じになるのか分からないという人は、式の展開過程を確認してみましょう。

(x+a)^2
=(x+a)(x+a)
=x(x+a)+a(x+a)←(x+a)をひとかたまりにして分配法則を使う
=x^2+ax+ax+a^2
=x^2+2ax+a^2

では、早速この式を使って今回の問題を計算してみましょう。

まず掛け算が簡単になるようにxとaの値を設定します。

問題は31×31なので、x=30、a=1としてみましょう(コツはxをきりのよい数字=10の倍数にすることです)。

31×31
(30+1)(30+1)
=(30+1)^2

これを乗法公式に当てはめて計算すると、次のようになります。

(30+1)^2
=30^2+2×30×1+1^2
=900+60+1
=961

簡単な掛け算と足し算で答えが出ましたね。

なお、この計算は以下のように筆算の計算過程とも一致しています。

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こうしてみると、掛け算の筆算の過程の中にも乗法公式と同じ計算が現れているのがよく分かるのではないでしょうか。

まとめ

今回の問題はいかがでしたか?

二乗の計算は数が大きくなるほどややこしくなりますから、簡単に計算できないかどうかいろいろ工夫をしてみましょう。

面白い解法を思いつくと、計算も楽しくなりますよ。

なお、二乗を求めるときは(x+a)(x−a)=x^2−a^2という乗法公式を使うパターンもあります。こちらの問題では、(x+a)(x−a)=x^2−a^2を利用した解法を紹介していますので、ぜひご覧ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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