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大人が意外と分からない間違えやすい数学「半径3cmの円」→円周の長さは?

  • 2024.8.3
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算数では問題のキーポイントになることも多い円周の長さの公式ですが、大人になった今でも覚えているでしょうか。

普段は使わないかもしれませんが、ちょっとした工作をするときや子どもに聞かれたときに、円の公式を覚えていることで助かる場面もあるはずです。

今回の問題で、円周の長さの公式について覚えているかどうか、ぜひ確かめてみてください。

問題

半径3cmの円があります。
この円の周りの長さ(円周)を求めてください。

※ただし、円周率はπとします。

解答

正解は、「6πcm」です。

円には、円の面積を求める公式と円周のを求める公式がありますが、この二つを混同してしまうと正しい答えが求められません。

今回の問題で、円の面積の公式を使って求めてしまった人はいませんでしたか?

次の「ポイント」で、二つの公式の違いをしっかり確認しておきましょう。

ポイント

この問題のポイントは、いうまでもなく円周の長さを求める公式です。

円周の長さを求める公式は、

円周の長さ=直径×円周率

です。ちなみに、円の面積を求める公式は、

円の面積=半径×半径×円周率

公式に出てくる円周率というのは、円周の長さは直径の何倍なのかを示す値(円周の長さ÷直径)です。

ただ、円周率、は規則性がなく無限に続く小数(無限小数)です。

しかし、円の計算をするときにこのような無限に続く値を使うのはとても大変です。

そこで、算数では、円周率の最初の三桁である3.14を、数学では、円周率全体を表す文字πを円周率として用います。

今回の問題では、πを使います。

さて、直径は半径の二倍ですので、半径3cmの円周を求める計算式は、次のようになります。

3×2×π=6π(cm)

公式を思い出せれば、6πcmという答えはすぐに求められるでしょう。

円周の長さの公式と円の面積の公式を区別する方法

円周の長さと円の面積を求める公式、久しぶりに思い出そうとするとどちらがどちらか分からなくなるという人もいるかもしれません。

そんなときは、単位に注目です。(ここでは長さの単位をcmとします。)

長方形の面積を求めるときは、縦の長さ(cm)×横の長さ(cm)、つまり長さの単位(cm)を二回掛けて、答えの単位はcm^2で答えます。cm^2は面積に使う単位なのです。

ここで、円の半径の長さ(cm)×円の半径の長さ(cm)×円周率という公式を見てみましょう。長さの単位を二回掛けているから、これは面積に関する公式、つまり円の面積を求める公式だと分かります。

一方、直径×円周率の公式では、直径の長さでcmが一回だけ登場するため、答えの単位もcm^2ではなくcmとなります。

よって、直径×円周率は、面積ではなく、長さを求める公式(円周の長さの公式)だと分かります。

まとめ

今回の問題では、円周の長さを求める公式を正確に覚えているかどうかが重要でした。

円周の長さの公式と円の面積の公式は、どちらも円周率が登場するので混同しがちですが、単位に注目すればどちらが長さを求める公式なのか判別できるようになります。

円周の長さ=直径×円周率

また、円周を求める際、問題に半径しか書かれていないときは、二倍して直径に直すのを忘れないようにしてくださいね。

円周の長さの公式はバッチリ!と自信が持てたなら、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP

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「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。


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