1. トップ
  2. 大人が意外と解けない算数「□に当てはまる数は?」

大人が意外と解けない算数「□に当てはまる数は?」

  • 2024.8.23
undefined

長方形の面積を求めるためには、「縦×横」が基本です。

しかし実は、辺の長さが分からなくても面積を求める方法があります!

頭を柔らかくして考えましょう!

問題

次の□に当てはまる数を求めなさい。
※四角形の角は、すべて直角である。
※長さや面積の縮尺は、必ずしも正確に描かれていない。
undefined

面積を求める問題ですが、辺の長さが一つも分かっていません。

どのようにして面積を求めれば良いのでしょうか。

ヒントは「割合」です。

解説

答えは「24(cm2)」です。

縦・横の辺の長さが分からなくても、面積を求めることが可能です。

(解説のために、下図のようにA、Bとする)

undefined

今回の問題を解く一番のポイントは、「AとBの長さの比」です。
(◯cmという「長さ」ではなく、「長さの比」です)

まず、36cm2と54cm2の二つの長方形に着目しましょう。

この二つの長方形は隣り合っており、縦の長さが同じです。

そこで、「面積の比」を考えます。

36:54
=2:3
(36と54は、ともに18で割れる)

つまり、「36cm2の長方形」と「54cm2の長方形」の面積の比は「2:3」ということが分かります。

面積が2:3で、縦の長さが同じということは、横の長さは2:3でなければいけません。

A:B=2:3

次に、下の二つの長方形に着目しましょう。

この二つの長方形も先ほど同じく、縦が同じです。

また「A:B=2:3」なので、面積は「2:3」ということになります。

したがって、求める面積は
□:36=2:3
の計算を解けば求めることができます。

比の方程式から
□×3=36×2
□×3=72
□=24

以上より、答えは「24(cm2)」です。

まとめ

面積を求めるのには、縦と横の長さが必要だという固定概念があると、解くことができません。

それぞれの長方形の位置関係から、長さの比、面積の比を考えることで答えを求めることができますね。

計算力だけではなく、発想力も大切です!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」

監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)

undefined

和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事

2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。


面積の問題にもう一問挑戦!

大人が意外と解けない算数「□に当てはまる数は?」
大人が意外と解けない算数「□に当てはまる数は?」