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大人が意外と解けない算数「95×96」→暗算できる?

  • 2024.8.23
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暗算の計算は得意でしょうか。

ちょっとした計算でも電卓を使ってしまい、計算力が落ちている方も少なくありません。

今回は、二桁の数の掛け算でも簡単に暗算ができる方法を紹介します。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
95×96

通常の計算方法で考えると、少し難しいかもしれません。

まずは正しい答えが出せるかどうか、自分自身で計算してみましょう。

解説

今回の問題の答えは「9,120」です。

ここでは、インド式計算法を用いて計算する手順を紹介します。

インド式計算法では、「どのような計算式か」によって、解法のパターンが異なります。

今回は、以下の条件のときに使用できます。

二つの数が、共に100より少し小さい数のとき。
※95以上の数であれば、計算が苦手な方でも練習をすれば活用できるようになります。
計算が得意な方であれば、91以上の数でも暗算で可能です。

今回は「95×96」の場合を考えていきます。

【手順1】
100との差を二つの数それぞれで求める。
100−95=5
100−96=4

【手順2】
手順1で求めた二つの数を足し算し、100倍する。
5+4=9
9×100=900

【手順3】
「100×100」を計算。答えは「10,000」。
その「10,000」から手順2で求めた数を引く。
10,000−900=9,100

【手順4】
手順1で求めた二つの数を掛け算し、手順3で求めた数に足す。それが答えとなる。
5×4=20
9,100+20=9,120

慣れないうちは難しく感じるかもしれませんが、通常の計算よりも早く答えが求められるはずです。

練習を繰り返し、手順を覚えましょう。

計算が成り立つ理由

ここでは、なぜこの計算が成り立つのかを考えてみましょう。

これを知らなくても計算はできますが、理由まで知っていると計算ミスを減らすことができます。

中学校で学習する「展開公式」を用いて考えてみましょう。

また、二つの数は100より小さい数なので、それぞれ「100−a」「100−b」とします。

(100−a)(100−b) = 100^2−100(a+b)+ab

今回の問題では、次のように考えます。

95×96
=(100−5)(100−4)
=100^2 −100(5+4) +5×4
=10,000−900+20
=9,100+20
=9,120
となり、確かに正しい答えとなりました。

インド式計算法の手順も正しいことが分かります。

まとめ

今回紹介した手順は、「インド式計算法」は少し難しいので、すぐに出来るようにならないかもしれません。

しかし、何度か練習を繰り返すことで、通常の計算より早く、正確に答えが出せるはずです。

また「インド式計算法」には、他のパターンもあり、別の記事で紹介しています。ぜひこちらも確認してください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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