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大人が意外と間違える算数「時速60kmで10分走る」←移動距離は?

  • 2024.8.30
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ドライバーなら一般道路の法定速度が時速60kmとなっていることはご存知のはず。

しかし、時速60kmで走るとどのぐらいの距離を進めるのか具体的にイメージすることはできるでしょうか?

今回の問題に挑戦して、計算方法を確認しておきましょう。

問題

(問題)
時速60kmで10分走ったとき、どれだけの距離を進めるでしょうか?

解答

正解は、「10km」です。

速さと距離の関係式は小学校のときに習っているはずですが、意味を理解せずに丸暗記しているだけだと、思わぬ落とし穴にはまることもあります。

次の「ポイント」を確認して、速さと距離の問題を理解しながら解けるようになりましょう。

ポイント

今回の問題のポイントは、単位を揃えることです。

問題に登場する速さは時速、そして走った時間はで表されています。

速さ×時間=距離という式を丸暗記していると、問題内の数字をそのまま当てはめてしまいそうになるかもしれません。しかし、次の式は間違いです。

60×10=600km

なぜなら、この関係式を使うには、速さと時間の単位を揃えなくてはならないからです。

ちなみに単位を揃える方法は二つあります。どちらの方法でも答えは同じになりますので、お好みの方法を選択してください。

速さを時間の単位に揃える

一つ目は、速さを時間の単位(分)に揃える方法です。

時速は1時間あたりに進む距離のことですので、これを1分あたりに進む距離=分速に直します。

時速60kmは1時間で60km進むという意味です。1時間は60分なので、別の言い方をすれば60分で60km進むということですよね。

では、1分あたりに進む距離(分速)はと言うと、次の式で求められます。

60km÷60分=1km

単位が分で揃ったので、速さと時間の関係式に当てはめて距離の計算をすればOKです。

速さ×時間=距離
分速1km×10分=10km

時間を速さの単位に揃える

二つ目は、時間を速さの単位(時)に揃える方法です。

1時間は60分ですので、10分を時間単位で表現すると10/60=1/6時間になります。

よって距離を求める式は、次のようになります。

速さ×時間=距離
時速60km×1/6時間=10km

まとめ

今回の問題、正しい答えにたどり着けたでしょうか?

速さと距離の関係式は大事ですが、ただ単に問題に出てくる数字を当てはめるだけでは通用しない問題も多々あります。

式に使う各要素の単位がばらばらになっていないかどうか、よく注意してください。

速さの問題は他にもありますので、ぜひ挑戦してみましょう。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)

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和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事

2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。


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