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大人が意外と忘れている数学「−5+4/3×3/8」→正しく計算できる?

  • 2024.8.27
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あなたは分数の問題を、自信持って計算できるでしょうか?

単純な計算問題は正解できても、負の数が含まれた式を見ると少し戸惑ってしまうことはありませんか?

しかし、初見で戸惑うような問題ほど計算力を試せますね。今回の問題には、負の数と分数の掛け算が登場します。ぜひ挑戦してみましょう。

問題

次の計算をしてください。
−5+4/3×3/8

解答

正解は、「−9/2」です。

正しい答えにたどり着けたでしょうか?

思った答えと違った!という人は、どこかで計算ルールを勘違いしているのかもしれませんね。

次の「ポイント」で必要な計算ルールを確認していきましょう。

ポイント

今回の問題のポイントは、次の二つの計算ルールを正しく使いこなせているかどうかです。

1.計算順序のルール
2.負の整数と分数の計算ルール

順番に見ていきましょう。

計算順序のルール

この問題の式、冒頭の負の数が目立ちますが、惑わされてはいけません。

計算のルールでは、掛け算は足し算や引き算よりも優先して先に計算しなくてはなりません。

よって、この問題で最初に注目すべきは、分数の掛け算部分なのです。

−5+4/3×3/8

分数の掛け算ルールは簡単、分子と分母をそれぞれ掛けるだけです。

ただし、途中で約分(分子と分母を同じ数で割ること)出来そうな部分があるときは、約分してしまいましょう。掛け算の答えを出してから約分するよりも楽に答えを出せます。

では、早速やってみましょう。

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−5+4/3×3/8
=−5+(4×3)/(3×8)←分子と分母を÷3、÷4して約分する
=−5+(1×1)/(1×2)
=−5+1/2

これで、分数の掛け算は終了です。

負の整数と分数の計算ルール

次に、負の整数と分数の足し算をします。

負の数か正の数かに限らず、整数と分数を計算するときは整数側を分数表記にします。

整数は分母1の分数として表現できます。−5であれば、−5/1です。

−5/1+1/2には、分数の足し算の計算ルール「分母を同じ数に揃えて分子どうしを足し算する」が使えます。

今回は、−5/1の分母を1/2の2に揃えます。

分数は分子と分母に同じ数を掛けても表現している数は変わりません。

よって、分母を2にしたい場合は、−5/1の分子、分母両方に2を掛ければOKです。

では、実際に計算してみましょう。

−5+1/2
=−5/1+1/2
=(−5×2)/(1×2)+1/2
=−10/2+1/2
=(−10+1)/2
=−9/2

これで答えが出ましたね。

まとめ

今回の問題では、計算の順序を間違えず、整数と分数の計算を正しく行わないと正解にたどり着けません。

一つの式を計算するにも複数の知識が必要なことはよくあります。

これらの知識は丸暗記するよりも、さまざまな問題を計算することで自然に身についていくでしょう。

ぜひ他の問題にも挑戦して、計算力UPを目指してください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)

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和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事

2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。


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