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意外と解けない大人が多いかも?!「時速4.8km」→20分間で進む距離は?

  • 2024.7.15
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算数・数学の「速さ」の問題は、苦手な方が多い単元の一つです。

苦手になってしまう原因の一つが「速さとは何か」ということを理解せずに、公式だけを暗記してしまっていることにあります。

暗記ではない正しい理解をすることで、速さの問題も簡単に解けるようになるはずです。

問題

時速4.8kmの速さで、20分歩くとき、何m進みますか。

公式を暗記している人は「速さ×時間=距離」だから、「4.8×20=96m」と考えたかもしれません。

しかし、これは間違いです。

では、どのように計算すれば良いのでしょうか。

解説

今回の問題の答えは「1600m」です。

どのように計算すればよいのか、順に解説をしていきます。

速さに関する問題は、さまざまな解法がありますが、今回は「時速を分速に変換」して求める方法を紹介します。

さて、速さの問題で注意しなければいけないのは「単位」です。

「速さ×時間=距離」という公式は確かに正しいのですが、「時速4.8km」と「20分」では単位が揃っていません。

そこで、まず始めに「時速4.8km」を「分速◯m」に変換しましょう。

時速4.8km
→1時間で4.8km進む速さ
→1時間で4800m進む速さ
→60分で4800m進む速さ

「1時間=60分」「1km=1000m」の変換を使って、上記のように言い換えることが可能です。

「60分で4800m進む」ので、これを「1分あたり」にしましょう。

4800÷60=80

したがって、「時速4.8km」は「分速80m」です。

元の問題文を言い換えると「分速80mの速さで、20分歩くとき、何m進みますか」となります。

1分で80m進む速さで、20分歩くので、
80×20=1600

以上より、「1600m」が答えです。

このように速さに関する問題では、それぞれの数値の単位を確認して、揃っていなければ単位変換をしなければいけません。

ちなみに今回の問題では「時速4.8km=分速80m」と変換しました。

不動産の広告などで、「駅から◯分」と表示されることがありますが、「分速80m」を基準に距離から時間が計算されています。(例えば、160m離れているのであれば、徒歩2分となります。)

計算方法を知っていると、きちんと距離を求めることができますね。

まとめ

速さの問題は、苦手な方が多い単元ですが、それは公式を暗記しようとしてしまうからです。

「1時間で◯km進む」「1分で◯m進む」など、速さの意味をきちんと考えると、簡単に計算が可能です。

日常生活でも活用できる考え方なので、ぜひ計算の練習をしてみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」

監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)

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和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事

2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。


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