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一番騙されるのは『疑り深い人』!?【マインド・コントロール】で心の支配ができてしまう仕組み

  • 2024.8.3

 

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写真:PIXTA

「マインド・コントロール」という言葉を耳にしたことがある方は多いはずですが、他人の心を支配することを意味する「マインド・コントロール」が、本当に実在するものなのか、疑問ですよね。第1章「マインド・コントロールとはなにか」から、「マインド・コントロール」の仕組みについて紹介していきます。

【本記事は西田公昭  監修『マインド・コントロールの仕組み』(カンゼン)より一部抜粋して掲載しています。】

マインド・コントロールとはどんな技術なのか

マインド・コントロールとは、コミュニケーションを駆使して、自分にとって都合のよい方向へと、相手の意思決定を誘導する心理操作のことです。

マインド・コントロールの大きな特徴は、相手に悟られることなく、その思考や行動を操ることができる点にあります。したがって、マインド・コントロールの支配下に置かれた本人には、自分の心が操作されているという自覚がありません。

さらにマインド・コントロールの危険なところは、完全に支配下に置かれた場合、財産を騙し取られるといった被害者になるだけでなく、支配者に命じられるまま犯罪行為に及んでしまうことすらあります。

マインド・コントロールの技術を用いれば、本来その人が持っていたはずの善悪の判断もひっくり返すほどの強い影響力を与えることも可能となるのです。

心の支配はなぜ起きるのか

みなさんは、血液型占いを信じているでしょうか?
全面的に信じていないにしても、「なんとなくそういう傾向はあるかな」ぐらいに思ってる人も多いかもしれません。

ここで重要なのは、人間を4種類に分類し、似たものを集めているということです。初めて会う人でも、その人の性格に関する何かしらの情報が得られれば、付き合い方を考える上での手がかりになります。

つまり、人を分類することで安心感を得ることができるのです。

マインド・コントロールと洗脳の違い

マインド・コントロールと似たような意味でつかわれる言葉に、「洗脳」があります。

「洗脳」という言葉は、1950年代、アメリカ人ジャーナリストのエドワード・ハンターが、「脳を洗う」という意味の中国語を「Brain-washing」と造語したのが始まりだそうです。

洗脳においては、まず、対象者を物理的に拘束します。そして、囚人生活を送らせる中で、殺されるのではないかという恐怖心を抱かせ、アイデンティティを崩壊させるような拷問を加えるのです。

マインド・コントロールは、洗脳のように拷問的な手法を使うのではなく、嘘や隠ぺいによって情報をコントロールし、本人の現実感を変えていくものです。

誰でもマインド・コントロールされる危険がある

ここまで、マインド・コントロールについての説明を見てきて、「危険なことはわかるが、自分は疑り深い性格だから大丈夫」と思っている人はいませんか?

宗教などに対する人間の性格を、「心酔する」「疑り深い」「信じない」という3つのタイプに分けると、悪質商法やカルトに一番騙されやすいのは、「疑り深い」人なのです。

もうひとつ、騙されやすい人の特徴があります。それは、「誠実な人」です。約束を守ったり、なにかしてもらったら必ずお礼をするなど、礼儀正しく誠実な人は、騙す側からすると非常に操りやすいのです。

「自分だけは大丈夫」などと考えずに周囲の人たちの話を聞く

 

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写真:PIXTA

他人の話を安易に信じ込まないように注意し、家族や友人など、周囲の人たちの話をしっかりと聞くことが大切です。「自分だけは大丈夫」と慢心していると、マインド・コントロールの標的になりかねません。また、周囲の人が騙されていそうだと感じたら、話を聞いてあげることも重要です。相互に目を光らせることによって、マインド・コントロールの危険を回避しましょう…!


西田公昭  監修『マインド・コントロールの仕組み』(カンゼン)より