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電車の名前に思わずツッコミ「どっちかはっきりしろ」 快速なのに低速な“深いワケ”

  • 2024.6.8
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鉄道会社が主催するユニークなイベントが度々話題になっています。

にっしー(@HK6818000)さんが、北越急行株式会社の運行するとある列車についてX(旧Twitter)上に投稿したところ、そのネーミングセンスに注目が集まっています。

その投稿がこちら!

上には「超快速スノーラビット」、中央には「超低速スノータートル」の表示……!?

速いのか遅いのかどっちなんだい! と思わずツッコミを入れてしまいたくなるこの列車、実は2024年5月18日に1日限定開催された「超快速スノーラビット&超低速スノータートル」ツアーで運行されたものなのです。

「超快速スノーラビット」はかつて運行されていたスピード自慢の快速列車、「超低速スノータートル」は、現役で運行されているゆったりのんびり運行が人気のツアー列車です。

いったいなぜ、どちらの名前もついているのでしょうか…?

「超快速 スノーラビット」を運行している北越急行株式会社さんに、詳しくお伺いしました!

「超快速スノーラビット&超低速スノータートル」ツアー誕生秘話

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出典:にっしー(@HK6818000)さん

---「超快速 スノーラビット」命名の経緯について教えてください。

「『超快速 スノーラビット』は、2015年(平成27年)3月、北陸新幹線の延伸開業に伴い運行を終了した特急はくたかに変わる、速達性の高い列車として運行を開始しました。ネーミングは、特急列車と同程度の停車駅とすることで、普通・快速列車より利便性が向上したため『超快速』とし、『スノーラビット』は特急はくたかの北越急行所有車両の愛称を引き継ぎました。『超快速 スノーラビット』については、2023年(令和5年)3月、全列車の各駅停車化により運行を終了しています」

---ツアー列車「超低速 スノータートル」ついてもお伺いできますか?

「『超低速 スノータートル』は超快速とは真逆で、在来線最速特急が走っていた線路を敢えてゆっくり走行することで沿線の風景や鉄道設備をじっくり楽しんでいただくツアー企画として誕生しました。ネーミングも超快速と対比させるため『快速 →低速』、『ラビット(うさぎ)→タートル(亀)』としました。こちらは現役で運行中です」

---2つを組み合わせた「超快速スノーラビット&超低速スノータートル」ツアーが開催された経緯を教えてください。

「2023年(令和5年)3月のダイヤ改正で、定期列車はすべて各駅停車となり、最高速度は110km/hから95km/hでの運転となりました。『超快速』復活の声を多くいただいたこともあり、当時の力強い走りを楽しんでいただくために、『超低速』と組み合わせることで運転速度の高低差と沿線の風景や、鉄道設備を楽しんでいただきたいと考え企画しました

---「超快速スノーラビット&超低速スノータートル」ツアーに参加した方からの反応はいかがでしたか?

『超快速と超低速のギャップが凄まじかった』『いつか乗ってみたいと思っていたので本当に嬉しかった』『ほくほく線沿線の良さを知るきっかけになった』など、うれしい感想をお寄せいただきました」

---「超快速スノーラビット&超低速スノータートル」ツアーは今後も定期的に開催されるのでしょうか?

「今回ご好評をいただきましたので、2024年中に開催したいと考えています」

ツアーでは、行きと帰りに合わせてこのどちらも楽しめるため、このような表示になっていたのですね。「どっちかにしろ!」というより「どっちも楽しもう!」という限定列車でした。

ツアーの開催については公式サイトを要チェック!

かつて運行していた「超快速スノーラビット」のスピード感と、人気ツアー列車「超低速スノータートル」から見る美しい景色をまとめて楽しめる「超快速スノーラビット&超低速スノータートル」ツアー。2024年5月18日に開催された際は人気の駅弁が昼食としてついたり、ツアー限定グッズをお土産にもらえたり、鉄道ファンなら嬉しい特典が目白押しでした。

北越急行株式会社様によれば、2024年中には早くもツアー復活が検討されているとのこと。乗車を検討している方は、ぜひ公式サイトをご確認ください



取材協力:にっしー(@HK6818000)さん、北越急行株式会社(公式Webサイト