皆さんが小学校で習っていてよく覚えている分数は、上と下に一つずつの数で構成されていたと思います。
しかし、今回は三つの数で構成されている分数を扱っていきます。
あまり見たことのない形かもしれませんが、分数の基本的な性質をしっかりと理解しておけば確実に解くことができます。
もしも知らなかった場合は、新しい知識を覚える良い機会です。
問題
この分数を簡単にしなさい。
4/(7/9)
どの部分を分子、どの部分を分母と捉えるかが攻略への糸口になります。
解説
この分数は簡単にすると「36/7」になります。まずはこの三つの数で構成されている分数について見ていきましょう。
連分数・・・分母にさらに分数が含まれている分数のこと
つまり、これは分母が7/9、分子が4の連分数というように考えることができます。
では、この連分数を簡単にするためにどのような方法があるのでしょうか。ポイントは分数の基本性質です。
分数の基本性質
分数は分子÷分母と割り算に変形することができる。
例:2/3=2÷3と変形できる。
連分数は分数であることに変わりはないので、この基本性質を利用することができます。
4/(7/9)
=4÷7/9
となりますね。次に問題になるのが割る数が分数の割り算です。ここまで変形できたら小学校で習ったことの復習ですね。
割る数が分数の割り算の計算
→割る数の分数を逆数にして掛け算にする。
例、2÷3/5=2×5/3
やり方さえ分かれば簡単に計算することができます。
4/(7/9)
=4÷7/9
=4×9/7
=36/7
最後の4は必ず分子の9と掛け算しましょう。
まとめ
分数は小学校で習う単元ですが、この連分数の概念は高校数学で主に扱われるものです。繋がりを意識していくと算数・数学はきっと楽しくなりますよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):うおうお 数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
分数の問題にもう一問挑戦!