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大人が意外と解けない数学「−10+(−10)−(−10)」→秒で解ける?

  • 2024.6.24
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学生時代に習った数学の問題でも、大人になると解き方を忘れてしまうことがよくあります。

特に、負の数の計算では「+」と「−」、または「−」と「−」が続くと、混乱してしまう人も多いでしょう。

今回は、負の数の足し算と引き算が交互に出てくる問題に挑戦してみましょう。

負の数の計算ルールを今一度思い出してみませんか?

問題

次の計算をしなさい。
−10+(−10)−(−10)

解答

答えは、「−10」です。

−10が三つ出てくる問題でしたが、すべての−10を正しく計算できたでしょうか?

それでは、次のポイントで計算方法を確認してみましょう。

ポイント

今回の問題のポイントは、負の数の足し算・引き算をどう計算するかです。

この問題では、二番目の−10は足し、三番目の−10は引くことになっていますね。

−10+(−10)−(−10)

結論からいえば、+(−10)は-10に、−(−10)は+10に変換して計算します。

−10+(−10)−(−10)
=−10−10+10
=−20+10
=−10

これで計算終了です。

負の数の足し算、引き算では、次の計算ルールを覚えておけばOKです。

負の数の足し算 → 引き算にして計算
+(−■)=−■
負の数の引き算 → 足し算にして計算
−(−■)=+■

負の数の足し算・引き算の意味

「計算ルールは分かったけど、足し算が引き算になったり、引き算が足し算になるのは納得できない」という方もいるかもしれません。

そこで、次のようなゲームで、負の数の足し算、引き算の意味を考えてみましょう。

このゲームでは、+6,+7,+8,+9,+10と−6,−7,−8,−9,−10の10枚のカードを用意します。

10枚のカードを裏返して山札として置き、AさんとBさんで一枚ずつ引き、持ちカードの最終合計点を競います。

このとき、+10が手札に加われば自分の得点に10点が加点されます。式で表すと+(+10)ですね。

しかし、逆に−10を手札に加えてしまうと、自分の得点が10点減ってしまいます。つまり、+(−10)は−10と同じ意味になるわけです(負の数の足し算)。

さて、あるときAさんは間違えて二枚のカードを引いてしまいました。そこで、二枚目のカードを山札に戻しました。

このとき戻したカードが−10のカードだったら、そのカードをもらったときに10点引かれるはずだったAさんの得点は、、−10点から0点に、10点分回復したことになります。つまり、「−10のカードを捨てる」=−(−10)は、+10と同じことといえるのです(負の数の引き算)。

このように具体的なシーンをイメージできれば、負の数の足し算、引き算を変換することに抵抗がなくなるはずです。

まとめ

今回は、負の数の足し算、引き算両方が登場する問題に挑戦しました。

「負の数は足し算と引き算の意味が逆になる」と覚えておくと、とても早く計算ができるようになります。

負の数の問題を素早く解くには、慣れも必要です。

今後も、様々な負の数の問題に挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。  



文(編集):VY

数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:株式会社カルチャー・プロ(公式HP / インスタグラム

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「誠実なモノづくり」を信条とし、高い専門性を有する編集者が幼児から大人向けまで幅広い年代に向けての学習教材を制作する編集プロダクション。家庭や学校、塾などで日々使われている教材だけでなく各種テストや教養系の一般書などを制作。社会や教育を取り囲む環境の変化に対応するため、新しい技術にも着目し、教育業界の未来も模索しながら、下支えしている会社。社内はフラットに意見が言い合える雰囲気で、パートナー、クライアントからの信頼も厚い。


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