「ルート」を用いることで、数の表現の幅が広がります。
しかし、「ルートを使った数」がどれくらいの大きさなのかすぐに判断できるでしょうか。
今回は、大小関係を比べる問題に挑戦してみましょう。
問題
次の数の大小関係を不等号(>, <)を使って表しなさい。
5、7−√7
「5」と「7−√7」のどちらが大きいかを考える問題です。
「7−√7」はどのようにして大きさを調べれば良いでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「5 > 7−√7」です。(5の方が大きい)
また、次のように計算で求めることが可能です。
【1】√4 < √7
【2】2 < √7
【3】−2 > −√7
【4】5 > 7−√7
となり、「7−√7」は5より小さい。
まず、【1】行目は、ルート同士で大小関係を比べています。
√4という数字と比べているのがポイントです。
√4=2なので、【2】行目のように変形することができます。
つまり、√7は「2より大きい数」ということが分かります。
【3】行目では、大小関係に注意しましょう。
√7は「2より大きい数」ということは
−√7は「−2より小さい数」ということになります。
「−2 > −√7」の式のすべてに7を足すと
「5 > 7−√7」です。(【4】行目)
これは、「7−√7」が「5より小さい数」ということを表しています。
したがって、「5 > 7−√7」(5の方が大きい)が答えとなります。
ここでは、不等式の変形をして答えを出しましたが、「2<√7」(√7は2より大きい)ということが分かれば、答えを求めることができます。
「7−√7」は、7から√7を引いています。
この引く数(√7)が「2より大きい数」なので、計算結果は「5」より小さくなりますね。
まとめ
ルートを用いることで、より多くの計算が可能になります。
一方で、その数自身がどれくらいなのかということが分かりにくくなってしまいます。
ルートを用いた数の計算方法を正しく知っている必要がありますね。
大小比較の方法は、他にもやり方があるので、気になる方はぜひ調べてみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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