ルートを使うと、より多くの数を表現できるようになります。
しかし、慣れないうちはルートが難しく感じることもあるでしょう。
そこで今回は、ルートで表された数を整数に直す方法について考えてみましょう。
問題
次の数を整数で表しなさい。
√324
√◯は、「二乗すると◯になる数」を表します。
今回の問題では、「二乗すると324になる数」を求めればよいということになります。
ヒントは素因数分解です。
解説
今回の問題の答えは「18」です。
確かに「18×18=324」となり、正しいことが分かります。
数学が得意な方であれば、「324は18の二乗だ」とすぐに分かるかもしれません。
しかし、そうでない方は素因数分解をしましょう。
素因数分解というのは、「素数の積(掛け算)」の形で表すことです。
通常、下図のように小さな数で順に割り算を繰り返していくことによって、素因数分解が可能です。
324÷2=162
162÷2=81
81÷3=27
27÷3=9
9÷3=3
つまり、324=2×2×3×3×3×3となります。
さて、ルートを外すためには「何の二乗か」ということを調べないといけないので、
324
=2×2×3×3×3×3
=(2×3×3)×(2×3×3)
=(2×3×3)^2
と考えます。
よって、
√324
=2×3×3
=18
となります。
このようにルートの中が大きい数のときは、素因数分解することでルートを外すことが可能です。
まとめ
大きな数であっても素因数分解をすることによって整数にすることができました。
これは、ルートの計算をする際に欠かせないものとなるので、忘れていた方はぜひ復習をしてみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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