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大人が意外と間違える算数「0÷0の答えは?」

  • 2024.5.27
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小学生のとき、0を使った掛け算の問題が出ると、答えがすべて0になるので簡単だと思ったことはありませんか?

では、0を使った割り算についてはどうでしょうか。

今回は、0に関する不思議な問題について考えてみましょう。

問題

0÷0の答えは、次のうちどれになりますか?
一つ選んでください。

A.1
B.0
C.定義されていない

解答

正解は、「C.定義されていない」です。

0÷0は、特定の数が答えとして定まらないため、「不定」と呼ばれます。

そのため、0÷0は数学上「定義されていない」ものとして扱われます。

ポイントとなる考え方

この問題のポイントは、0÷0を掛け算の形に直せるかどうかです。

割り算と掛け算の関係から0÷0を考えてみましょう

割り算を掛け算の形に直してみます。

例:10÷5=2

例えば、10÷5=2は、10個のものを5個ずつ2組に分けることを意味します。
これを掛け算に直すと、5×2=10となります。

つまり、割り算と掛け算の関係は次のようになっています。

割られる数÷割る数=答え
割る数×答え=割られる数

例:10÷5=2
5×2=10

では、この関係を0÷0にも当てはめてみましょう。

0÷0の答えを仮に■とおいてみます。

0(割られる数)÷0(割る数)=■

これを掛け算に直すと、

0(割る数)×■=0(割られる数)

■は0に掛けると0になる数です。

さて、それはどんな数でしょうか。

0×0、0×1、0×0.1、0×10000000000000、どれもみんな答えは0になりますよね。

つまり■にはどんな数でも当てはまってしまうのです。

÷0が禁止されている理由は?

学校で算数や数学を習ったとき、÷0(0で割ること)は禁止といわれませんでしたか?

今回の問題では「0÷0」を扱いましたが、「0以外の数÷0(例えば10÷0)」の答えはどのようになるのでしょうか?

例えば、10÷0の答えを■とすると、0×■=10が成り立たなければなりません。

しかし0に何を掛けても0になることは、算数の時間に習ったはずです。

つまり、0に掛けて10になる数など存在しないのです。

これも0÷0とは別の意味で、数学の計算ルールを逸脱しています。

つまり割られる数が0でも0以外でも、割る数が0であれば「計算できない」ということです。

このような理由から、÷0は禁止されているのです。

まとめ

今回は、0÷0というちょっと不思議な計算問題に挑戦しました。

数学の世界では0が出てくると、特別ルールになることが多いです。

0は厄介ではありますが、一方でなかなか興味深い数字でもあります。

今回の問題を面白いなと思った方は、ぜひ様々な0の世界をのぞいてみてください。



文:編集(監修):VY

数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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