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大人が意外と間違える算数「ケーキの原価はいくら?」→正しく求められる?

  • 2024.5.10

 

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損益算という計算問題をご存じですか?

中学受験や就職試験などに登場し、定価や原価、割引き後の売値などを求めたりする問題です。

慣れておくと、日常の買いものにも役立ちますよ。

今回はケーキの定価と利益の割合から、原価を求める問題に挑戦してみましょう。

問題

あるケーキ屋さんでは、ホールケーキが定価3000円で売られています。
定価に、原価の20%に当たる利益を含んでいるとすると、ケーキの原価はいくらですか?
※消費税については考えないものとします。

解答

正解は、「2500円」です。

損益算では、定価=原価+利益と考えます。

そこで、ホールケーキの原価を□と仮置きしておきます。

また、「原価の20%(=0.2)に当たる利益を含んでいる」ということから、利益の金額は□×0.2で表せます。

よって、定価3000円について次の式が成り立ちます。

定価3000円
=原価+利益
=□+□×0.2
=□×1+□×0.2
=□×(1+0.2)
=□×1.2

上記の式から、□(原価)を求めると、

1.2×□=3000

□=3000÷1.2
   =2500

これで答えが出ましたね。

ポイント

この問題のポイントは、原価の計算をどのようにするかです。

問題を見たとき、次のように考えた方はいないでしょうか。

3000円の20%(0.2)が利益になるのだから、3000×0.2=600円が利益の金額。
つまり、3000-600=2400円が原価だ!

しかし、先に見た通り正しい答えは2500円。

この間違いはどこで起こるのでしょうか?

問題に書いてあるのは、原価の20%を利益とすること

つまり、原価も利益も含んでいる定価に対して0.2を掛けても正しい利益は出ません。

× 定価×0.2=利益
〇 原価×0.2=利益

原価が2500円と分かった後に利益を計算すると、原価2500円×0.2=500円。

原価の2500円と利益500円を足すと、ぴったり定価の3000円になることが分かるでしょう。

まとめ

今回は、定価と「原価の何%が利益として見込まれているのか」が分かっている商品から、原価を求める問題に挑戦しました。

損益算では、定価と原価、そして利益の関係をうまくつかんで式に落とし込むことが大事です。

定価=原価+利益

色々な問題に挑戦して、損益算をマスターしましょう!



文:編集(監修):VY

数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

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