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大人が意外と解けない算数「xに当てはまる数字は?」

  • 2024.5.30
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今回ご紹介するのは、図形の面積を求める算数の問題です。

一見簡単そうに見えますが、実際に取り組むと「うーん」と悩むかもしれません。

図形全体をよく観察して、答えを見つけましょう。

問題

(問題)
下記の図のxを求めなさい。
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Xを求めるためには、Xの長方形の縦と横の長さが必要です。

順番に縦と横の長さを求めていきましょう。

解説

この問題の答えは「X=21」です。

この長方形の縦の長さは3cm、横の長さは7cmとなりますが、どのように求めたのでしょうか。

ポイントを解説していきます。

ポイント

縦の長さと横の長さの求め方について考えていきましょう。

1:(4)の長方形の横の長さを求める

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まず、面積と縦の長さがわかっている(4)の長方形の横の長さから求めていきます。
(4)の長方形の横の長さは、60cm2÷5cm=12cmとなります。

2:(3)の長方形の横の長さは(1)の長方形の横の長さの2倍

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次に、(3)の長方形の面積は、(1)の長方形の面積の2倍になっていることに注目しましょう。

この二つの長方形の縦の長さは同じなので、横の長さが2倍ということが分かります。

3:(1)の長方形の横の長さをaとすると(3)の長方形の横の長さは2aと表せる

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さらに、(3)の長方形の横の長さは(1)の長方形の2倍になるので、文字を使って表します。

(1)の長方形の横の長さをaとすると、(3)の長方形の横の長さは2aと表せます。

4:(2)の長方形の横の長さを二通りで表す

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すると、(2)の長方形の横の長さは二通りで表すことができます。

(4)の横の長さから(1)の横の長さを引くと、12-aになります。
また、(2)と(3)の横の長さを合わせた17から(3)の横の長さを引くと、17-2aとなります。

12-a=17-2aという式が成り立つので、これを解くとa=5です。

結果、(1)の横の長さは5cm、(2)の横の長さは7cm、(3)の横の長さは10cmであることがわかります。

5:(1)(2)(3)の長方形の縦の長さを求める

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(1)から(3)の長方形の縦の長さはすべて等しく、(1)の縦の長さを求めると15cm÷5cm=3cmとなります。

そのため、(2)の面積は3cm×7cm=21cm2と求めることができます。

よってXは21です。

まとめ

この問題は、図形の面積を順序立てて考える問題でした。

大人も子どもも楽しめるこうした図形の問題は、日常生活でも役立つ算数の力を高めるのに役立つはずです。


執筆:nika
これまで15年以上、学習塾で教務部長や教室長として小学生から高校生まで算数・数学の指導を行っている。

監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)

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和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事

2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。


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