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大人が意外と忘れている数学「√8」→ a√bの形式で表すと?

  • 2024.6.7
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中学生の頃に学んだ平方根やルートを覚えていますか?

平方根とルートは同じものと認識されがちですが、実は微妙に異なる点があります。

この記事では、その違いについて解説します。大人の皆さんの数学の学び直しに、ぜひご一読ください。

問題

(問題)
(1)4の平方根はいくつか
(2)√4はいくつか
(3)√8をa√bの形式で表せ

この問題は平方根やルートに関する基本的な問題ですが、誤って覚えてしまっている人が少なくありません。

平方根とルート記号(√)は同じものと捉えてしまいがちですが、実はその理解には注意が必要です。

解説

(1)4の平方根は「+2」と「-2」
(2)√4は「+2」
(3)√8は「2√2」

数の平方根とは、その数を2乗すると元の数になる全ての数を指します。

「√」記号は正の平方根を指します。

ポイント

同じ数を掛け合わせて元の数に戻る数を平方根といいます。

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平方根には、通常は正負の値が存在します。

例えば、

4の平方根は「+2」と「-2」
(+2)×(+2)=4
(-2)×(-2)=4
9の平方根は「+3」と「-3」
(+3)×(+3)=9
(-3)×(-3)=9

では、2や3や5の平方根はいくつになるでしょうか。

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2の平方根は1.41421356(ひとよひとよにひとみごろ)、3の平方根は1.7320508(ひとなみにおごれや)、5の平方根は2.2360679(ふじさんろくおうむなく)。

これらの無限に続く小数を無理数といいます。

無理数は無限に続くため、小数で正しく表記することはできません。

そのため、これらの数を表すために発明されたのが「√」(ルート)という記号です。

たとえば2の平方根は「+√2」と「-√2」の二つ、3の平方根は「+√3」と「-√3」の二つと表すことができます。

では、√8の中身はどのようにすれば簡単な数にできるのかを解説します。

√8を掛け算の形で表すと√8=√2×√2×√2で表されます。

そして√2×√2は平方根を2つ掛け合わせているため2となります。

結果、次の式で√8は2√2となることがわかります。

√8=√2×√2×√2=2√2

まとめ

この記事では、ルートと平方根の違いを解説しました。

平方根には正と負の両方の数が含まれ、ルートはその数の正の平方根を指すことを理解しましょう。

この機会に、他の数学的概念も見直してみてはいかがでしょうか。


執筆:nika
これまで15年以上、学環境塾で教務部長や教室長として小学生から高校生まで算数・数学の指導を行っている。

監修:堀口智之(ほりぐち ともゆき)

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和から株式会社代表取締役
大人のための数学教室「和」(なごみ) 創業者
大人の数トレ教室 代表
一般社団法人ビジネス数学協会 理事

2010年に、日本で初めて「社会人専門の数学教室」を創業。講師40名、累計受講者20,000人を超えるほどに成長。日本最大級数学イベント「ロマンティック数学ナイト」の企画・創設。延べ10万人以上が参加。2022年に、youtube「大人の数トレチャンネル」を本格稼働を開始。約1年でチャンネル登録者数4万人を超えるまで成長。


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