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大人が意外と解けない算数「35×35」→暗算で解ける?

  • 2024.5.24
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効果的に計算を行うための思考法を集約した「インド式計算法」を知っていますか。

「インド式計算法」では、計算式に応じてパターン分けをして計算を行うのですが、一度やり方をマスターすると計算力が格段に上がります。

今回はその中でも、簡単に覚えられる計算法を紹介します。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
35×35(35の2乗)

普通に計算すると、暗算では少し難しく感じるかもしれません。

しかし、「インド式計算法」を知っていると簡単に求めることが可能です。

まずは、答えを出してみましょう。

解説

今回の問題の答えは「1225」です。

また、インド式計算法では次のように計算します。

今回ご紹介する計算方法は、「◯5の2乗」の計算で利用可能です。
※「二桁で一の位が5の数」を2乗する計算

この問題では 、「35×35(35の2乗)」の場合をご紹介します。

【手順1】
十の位の数とそれより1大きい数を掛け算する。
「35×35」の場合、「3」と「3より1大きい数(4)」を掛け算。(3×4=12)

【手順2】
一の位の数(5)を2乗する。
(5×5=25)

【手順3】
手順1、手順2で求めた数を並べる。これが答えとなる。
(12と25なので、1225)

とても簡単に計算することができましたね。

「◯5の2乗」という計算であれば、すべて同じ手順となります。

気がついた方がいるかもしれませんが、「◯5」を2乗すると、その計算結果の下二桁は必ず「25」になります。

15の2乗= 225
25の2乗= 625
35の2乗=1225
45の2乗=2025
・・・

つまり、実質計算をしなければいけないのは、百の位、千の位の部分ということになります。

これも簡単な九九だけで求めることができますね!

計算法が成り立つ理由

ここでは、上記の計算方が成り立つ理由を数学的に証明をしてみましょう。

その証明のために、下記の展開公式を利用します。

展開公式
(a+b)^2 = a^2 +2ab +b^2

今回の計算では、二桁で一の位が5である数を2乗します。

つまり
(10a+5)^2
の計算をするということになります。(十の位がa)

これを展開公式に当てはめ、式変形をしてみましょう。

(10a+5)^2
=(10a)^2 +2×10a×5 +5^2
=100a^2 +100a +25
=100a(a+1) +25

a(a+1)の部分が、【手順1】に当たる計算です。100が掛けられているので、百の位、千の位になります。
また、下二桁は必ず「25」になることも分かります。

まとめ

「インド式計算法」の中には、手順が少し複雑になるものもありますが、今回の計算はとても簡単で覚えやすいはずです。

うまく利用すると、さらに計算スピードを上げられるはずなので、ぜひ利用してください!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


インド式計算法をもう一問どうぞ!

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