「分数」というのは、その表し方によって「真分数」「仮分数」「帯分数」と区別されます。
そして、分数の計算をする際は、それぞれの分数を変換する必要が出てくることがあります。
今回は、仮分数と帯分数の変換の問題に挑戦してみましょう!
問題
次の仮分数を帯分数にしなさい。
17/4
「17/4」は、「1/4が17個分」ということですね。
帯分数を考えるには「1」の大きさが何個分かを考えましょう!
解説
今回の問題の答えは「4と1/4」です。
また、次のように計算します。
17/4
=17÷4
=4あまり1
よって、
「1」の大きさが4個でき、
「1/4」の大きさが1個余ります。
したがって、帯分数では「4と1/4」となります。
このように、仮分数から帯分数へ変換する際は、割り算を考え、商と余りを求めることで計算が可能です。
帯分数と仮分数の変換
分数には次のような種類があります。
真分数
分子が分母よりも小さい分数
(例)1/2、4/5など
仮分数
分子が分母よりも大きい分数(分母と分子が同じ分数も含む)
(例)5/3、6/6など
帯分数
整数部と分数部からなる分数
(例)2と1/2、5と4/7など
真分数はこれ以上変形をすることができませんが、仮分数と帯分数は状況によって使い分ける必要があります。
通常、四則演算の計算をする際は「仮分数」で表します。
しかし、仮分数ではどれくらいの数なのか大小関係が分かりにくい場合があるため、それを明確にするには「帯分数」を用いるとよいでしょう。
仮分数から帯分数へ変換
仮分数から帯分数へ変換するには、今回の問題のように割り算をします。
割り算の商と余りが、それぞれ帯分数にした際の「1個分の個数」と「1/nの残りの個数」です。
帯分数から仮分数に変換
帯分数から仮分数にする際は、逆の操作をします。
「1/nの大きさ」が全部で何個あるかを考えるので、
「Q×n」でそれぞれ「1のかたまり」だったものを「1/nの大きさ」に分割し、残りの「R」を加えると、分子の数となります。(下図参照)
(例)「3と1/6」は、3×6+1=19なので「19/6」
まとめ
帯分数と仮分数は、性質をきちんと理解できていると簡単に変換が可能です。
そして、分数の計算をする際に、この変換が必要になるので、忘れていた方は学び直しをしてみましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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