分数の計算でも、「掛け算・割り算を優先する」などの四則演算の計算法則は同じです。
ただし、分数だからこそ気をつけないといけないポイントというのもあります。
今回はその中でも「分数同士の掛け算」の計算の仕方を確認してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
7/9×2/3×6/7
分数を三つ掛け算します。
分母と分子のそれぞれでどのような計算になるかを考えましょう!
解説
今回の問題の答えは「4/9」。
途中の計算式は次の通りです。
分数同士の掛け算の場合、分母は分母だけで掛け算、分子は分子だけで掛け算をします。
分子:7×2×6
分母:9×3×7
ここで、このまま掛け算をして「84/189」とすることも可能です。
しかし、数字が大きいと、約分できるかどうかを確認するのが少し面倒になってしまいます。
そこで、
分子:7×2×6
分母:9×3×7
という状態で約分を考えましょう。
元は別々の分数でしたが、結局掛け算をするので他の分数であっても分母と分子で約分が可能です。
今回は、分母・分子に共に7があるので、まずは7で割ります。
次に6と3は、共に3で割ることができます。
※ここでは6と3で約分を考えましたが、6と9で約分を考えても構いません。
すると、残った数は以下の通りです。
分子:2×2
分母:9
とても簡単な計算になりましたね。したがって、答えは「4/9」です。
このように、掛け算をする前に約分を考えると、計算ミスも少なくなるはずです!
まとめ
一見すると難しそうな「分数の掛け算」ですが、「約分→掛け算」という順で計算することで、ほとんど九九の計算だけで答えを出すことができました。
他の記事でも、分数の計算の問題を紹介しているので、ぜひ挑戦してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
次は分数の足し算に挑戦!