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大人が意外と忘れてる「8820の平方根は?」【中学数学】

  • 2024.5.3
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平方根というのは「2乗すると◯になる数」を表します。

「4の平方根は±2」「9の平方根は±3」などは、暗算ですぐに求めることが可能です。

では、大きな数の平方根はどのように求めればいいのでしょうか。

今回はそのような問題に挑戦してみましょう。

問題

8820の平方根を求めなさい。

暗算だけで答えを出すのは、少し難しいかもしれません。

計算のポイントは「素因数分解」です。

解説

答えは「±42√5」です。

どのように求めたのか順に解説をしていきます。

「8820の平方根」ということは、「±√8820」ということになります。

そして、ルートの中を小さくしなくてはいけません。

8820のような比較的大きな数の平方根を考えるときは、素因数分解をします。

8820を割ることができる数を探しましょう。

(1) 8820÷2=4410
(2) 4410÷2=2205
(3) 2205÷5=441
(4) 441÷3=147
(5) 147÷3=49
(6) 49÷7=7

全部で6回の割り算をしました。どの数で割っても順番は関係ありませんが、小さな数で割れるものを探すのが探しやすいでしょう。

(1)(2)の割り算は、偶数なので「2で割れる」ということが分かりやすいですね。

(3)では「2205を割る」ことを考えなければいけません。こちらも一の位が「0または5なら、5で割れる」というのはすぐに分かりますね。

上記では一つひとつ割り算の式を書きましたが、一般的には下図のように計算します。

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割り算の筆算と書き方が似ていますが、割った後の答えを下へと書いています。

このような割り算が完了したら、平方根を考えましょう。

「2乗すると◯になる数」を考えるので、「2回割ることができた数」をチェックします。

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「2」「3」「7」がそれぞれ2つずつあります。「5」は1つだけですね。

したがって、2つずつある「2」「3」「7」はルートの外に出し、1つしかない「5」はルートの中に残します。

√8820
=2×3×7×√5
=42√5

よって、「8820の平方根」は「±42√5」となります。
(-42√5も2乗すると、8820になります。マイナスも忘れないようにしましょう)

まとめ

大きな数であっても素因数分解をすることによって平方根を求めることができました。

これは、ルートの計算をする際に欠かせないものとなるので、忘れていた方はぜひ復習をしてみてください!

※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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