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大人が間違える数学「181476」→平方根を求めると?

  • 2024.6.16
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ルートを用いて表された数がどれくらいなのかは、もちろん電卓を使えば計算ができます。

しかし、自分自身で筆算を使って平方根を求めることもできるのをご存じでしょうか。

今回は、筆算を使った平方根の求め方「開平法」をご紹介します。

問題

(問題)
「181476」の平方根を求めなさい。

素因数分解をする解法もありますが、ここでは筆算(開平法)を用いて計算していきましょう。

どのように計算をすればいいのでしょうか。

解説

今回の問題の答えは「±426」です。

平方根なので「+426」と「-426」の二つが答えになっていますが、ここでは「√181476」がいくらなのかを計算します。

開平法

正の数aの平方根を求めることをaを平方に開く、またはaを開平するといいその計算の方法を開平法という。

【手順1】

まず「√181476」を割り算の筆算のように考え、「181476」を下から二桁ずつで区切ります。

いちばん上の桁が「18」なので、「2乗して18を超えない最大の数」(2乗して18に近い数)を考えます。

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【手順2】

「2乗して18に近い数」は、「4」ですね(4×4=16)

このとき、18の真上に「4」、また左側にも「4」を書いておきます。

4×4=16
18−16=2
は、通常の割り算と同じように計算します。

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【手順3】

次の計算をするために「14」を下ろしてきます。これで「214」ができました。

左側には、「先ほどルートの上に立てた数(4)」を書き、足し算します。(4+4=8)

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【手順4】

左側に計算した「8」に、新たな一の位をつけて「8◯」という数を考えます。

このとき、「8◯×◯」が214を超えず近い数になるよう「◯」を探します。

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【手順5】

◯の条件を満たす数は「2」です。

81×1=81
82×2=164
83×3=249(214を超えてしまう)

「14」の上に「2」を書き、
82×2=164
214−164=50
を計算します。

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【手順6】

右側は「76」を下ろし、「5076」を作ります。

左側には、「先ほどルートの上に立てた数(2)」を加えます。(82+2=84)

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【手順7】

左側の数「84」に、新たな一の位をつけて「84◯」という数を考えます。

このとき、「84◯×◯」が5076を超えず近い数になるよう「◯」を探します。

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【手順8】

条件を満たす数は「6」です。

845×5=4225
846×6=5076
847×7=5929
(前後の数も含めて確認の計算をしています)

「76」の上に「6」を書き、
846×6=5076
5076-5076=0
となり、割り切ることができました。

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したがって、「√181476=426」であり、「181476の平方根は±426」ということになります。

今回の問題では、計算結果が整数になり、割り切ることができました。

もし割り切れない場合は、「00」を下ろして同様の計算を続けることで、小数点以下の計算が可能です。

まとめ

「開平法」という計算は少し複雑ですが、同じ手順を繰り返すので、慣れれば難しくありません。

電卓が使えない試験などでは、このような計算をすればいいですね!

※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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