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大人が意外と間違える数学「小さい順に並べると?」

  • 2024.5.1
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「ルート」を用いることで、数の表現の幅が広がります。

しかし、「ルートを使った数」がどれくらいの大きさなのかパッと分からなくなってしまわないでしょうか。

今回は、大小関係を比べる問題に挑戦してみましょう。

問題

次の数を小さい順に並べなさい。
5、2√6、√26

2√6や√26はいくらになるのでしょうか。

ポイントは、すべて「√◯」の形に変形することです!

解説

今回の問題の答え(小さい順)は「2√6、5、√26」です。

ルートを含んだ数の大小関係を求める問題は、いくつかの解法があります。ここでは、「√◯」の形に変形することで、大小関係を比べます。

まず、ルートで表された数は、次のような性質があります。

a<bのとき、√a<√b
(a、bは正の数)

√1、√2、√3、√4…と、「ルートの中の数」が大きくなるにつれて、「その数自身」も大きくなるという意味です。

そこで、数の大小を比較するときのポイントは

「ルートを使った数」と「ルートがない数」は、そのままでは比べることができない
すべて「√◯」の形に変形してから比較する

以上を踏まえて考えていきます。

「5」は「2乗すると25になる数」です。

よって、
5=√25

同様に、「2」は「2乗すると4になる数」なので、
2√6
=√4×√6
=√24

したがって、小さい順に
「√24、√25、√26」となります。

つまり、「2√6、5、√26」が答えとなります。

ここでは「√◯」の形にして比べるとしましたが、「元の数を2乗して比べる」というのも、ほぼ同じ考え方と言えます。

5^2 = 25
(2√6)^2=24
(√26)^2=26

2乗した数の大小関係と、元の数の大小関係は一致します。
(負の数を2乗した場合は、大小関係が変わるので注意が必要です)

まとめ

ルートを用いることで、より多くの計算が可能になります。一方で、その数自身がどれくらいなのかということが分かりにくくなってしまい、計算方法を正しく知っている必要があります。

大小比較の方法は、他にもやり方があるので、気になる方はぜひ調べてみてください!

※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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