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大人が意外と忘れている数学「□に当てはまる数字は?」

  • 2024.5.9
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「特定の規則に従って並べられた数の列」を「数列」と言います。

数学では、規則性のある数列を考えることが多いです。

今回は、数列の中でも「等差数列」と「等比数列」の問題に挑戦してみましょう!

等差数列の問題

(問題1)
次の数列の□に当てはまる数を答えなさい。
3、7、11、□、19、23、…

どのように増えているかを考えると分かるはずです。

解答

さて、この問題の答えは「15」です。

この数列は、「4ずつ増える」という規則性がありますね。したがって、「□=15」となります。

では、次の問題に挑戦してみましょう。

(問題2)
次の数列の100番目の数を答えなさい。
3、7、11、15、19、23、…

先ほどと同じ「4ずつ増える数列」の100番目を考えます。地道に足し算を続けるのは大変な作業になりそうです。

この問題の答えは「399」です。

今回のような「◯ずつ増える数列」を「等差数列」と言います。

等差数列では、n番目の数を求めるのに、次のような公式があります。

初項をa、公差をdとする。(初項は「はじめの数」、公差は「◯ずつ増える」を表す)

等差数列のn番目の数
a+(n−1)d

今回は数列では、初項a=3、公差d=4なので、
n番目の数は、
3+(n-1)×4
=3+4n-4
=4n-1
と表すことができます。

100番目の数なので、さらにn=100を代入します。

4n-1
=4×100-1
=400-1
=399

したがって、100番目の数は「399」となります。

「a+(n-1)d」の式は「一般項」と言い、nの値を変えることで何番目の数字であっても簡単に計算が可能になります。

等比数列

(問題3)
次の数列の□に当てはまる数を答えなさい。
2、6、18、□、162、…

これもどのような増え方をしているかがポイントです。

この問題の答えは「54」です。

この数列は「×3」ずつ増えています。

2×3=6
6×3=18
18×3=54
54×3=162

このように「一定の数を掛けて次の数が得られる数列」を「等比数列」と言います。

等比数列にも一般項があり、次のように表されます。

初項をa、公比をrとする。(初項は「はじめの数」、公比は「◯ずつ掛ける」を表す)

等比数列のn番目の数
a×r^(n-1)

例えば、先ほどの等比数列の10番目の数は
2×3^(10-1)
=2×3^9
=2×19683
=39366
となります。

「3を繰り返し掛ける」という数列なので、数が大きくなりますね。

まとめ

今回は「等差数列」と「等比数列」を紹介しました。

「一般項」を考えることで、10番目の数、100番目の数…などが計算可能になります。

数列はとても奥が深く、さまざまな面白い性質もあるので、気になる方はぜひ調べてみてください!

※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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