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大人が意外と解けない数学「□に当てはまる数字は?」

  • 2024.5.7
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面積に関する問題は、論理的な思考力だけでなく、発想力も必要です。

特に「どこに補助線を引くか」というのは、多くの問題に触れることによって、その感覚が養われていきます。

今回は、思考力と発想力の両方が試される問題に挑戦してみましょう!

問題

次の□に当てはまる数を求めなさい。
※四角形の角は、すべて直角である。
※長さや面積の縮尺は、必ずしも正確に描かれていない。
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左側の四角形の縦の長さを計算しようとしても、割り切れません。

分数で長さを表して…という解き方も可能ですが、分数・小数を使わずに求める方法があります。

ヒントは「補助線」です。右側の長方形を二つに分割しましょう!

解説

今回の問題の答えは「2cm」です。

ポイントは、右側の長方形を下図のように分けることです。
(解説のため、分けた後の二つの長方形をA、Bとする)

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補助線を用いた考え方

まず始めに着目するのは「40cm2の長方形」と「Aの長方形」です。

この二つの長方形は、隣り合っており、縦の長さが等しくなっています。

また、横の長さは7cmと14cmと「1:2」の関係になっていますね。

縦が同じで横が1:2ということは、面積も1:2です。

つまり、
Aの面積
40×2=80cm2
ということが分かります。

これが分かれば、あとの解き方は簡単ですね。

Bの面積
=108-A
=108-80
=28cm2

したがって、

Bの長方形は、面積28cm2、横14cmなので、縦の長さは
28÷14=2cm


となり、これが答えです。

分数を用いた考え方

分数を用いて長さを表して、答えを出すことも可能です。

「40cm2の長方形」の縦の長さ
=40÷7
=40/7 cm

「108cm2の長方形」の縦の長さ
=108÷14
=54/7 cm

求める長さ
=54/7 - 40/7
=2cm

まとめ

分数を使って計算することもできましたが、補助線を利用して計算する方法の方がスマートな解法ですね。

ただ単に答えを出すだけではなく、「どのような方法を使ったか」まで考えて解くと良いでしょう!

※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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