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大人が意外と分からない数学「“36の平方根”と“√36”」→違いを説明できる?

  • 2024.5.7
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「平方根とルートは同じもの」と考えていないでしょうか。

これは正しくありません。

今回は、平方根とルートに関する問題に挑戦し、正しく理解できているか確認をしましょう。

問題

次の問いに答えなさい。
(1)36の平方根を求めなさい。
(2)√36をルートを使わずに表しなさい。

「36の平方根」と「√36」を考える問題です。

何が違うのか分かるでしょうか。

解説

今回の問題の答えは次のとおりです。

(1)±6
(2)+6

違いは、(2)の答えに「-6」を含めてはいけません。

中には「平方根とルートは同じだから、√36は±6だ」と考えた方もいるかもしれません。

それぞれの違いを順に確認していきましょう。

平方根

「2乗するとXになる数」を「Xの平方根」と言います。

今回の問題では「2乗すると36になる数」を考えるということになります。

6^2
=6×6
=36
(-6)^2
(-6)×(-6)
=36

上記のように、6も-6も確かに2乗すると36になっていますね。

通常の試験では、6と-6の両方を答えていないと誤答となるので注意しましょう。

ルート

「√36」は、「36の平方根」とは異なります。

「√36」というのは、正確には「2乗すると36になる正(プラス)の数」を表しています。

したがって、この(2)の答えは「+6」となります。

あくまでも「平方根のうち、正になる数を表す記号」が「ルート」なのです。(記号「√」は、根号とも呼びます。)

ちなみに、「2乗すると36になる数のうち、負(マイナス)の数」は「-√36」と表し、これは「-6」と等しくなります。

まとめ

「平方根」や「ルート」という言葉は、中学生のときに学習して、多くの方は知っているはずです。

しかし、その厳密な違いまできちんと理解できていたでしょうか。

些細な違いのように思うかもしれませんが、数学にとっては大切なことです。忘れていた方は、この機会に学び直しをしてみましょう!

※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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