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大人が意外と解けない算数「32×72」→暗算でできる?

  • 2024.4.14
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数が大きくなると、電卓を使って計算をするという方もいるでしょう。

しかし、2桁×2桁の計算であれば、誰でも少しの練習で暗算でできるようになる方法があるというのを知っていますか。

それは「インド式計算法」を利用して計算する方法です。

「インド式計算法」を利用して、速く正確な計算できるようになりましょう!

問題

次の計算を暗算でしなさい。
32×72

通常の方法で計算を考えると、少し時間がかかってしまいそうです。

まずは、自分自身で答えを出してみましょう。

解説

今回の問題の答えは「2304」です。

ここでは、インド式計算法を用いて計算する手順をご紹介します。

インド式計算法では、計算式の条件が複数あり、条件次第で計算パターンが変わってきます。

今回は、以下の条件下での計算になります。

 

・一の位の数が同じ

・それぞれの十の位の数を足すと10になる

 

「32×72」の場合は、一の位が共に2、十の位は3+7=10となっています。

【手順1】
それぞれの十の位の数を掛け算し、それに一の位の数を足す。
3×7+2
=21+2
=23

【手順2】
手順1の数を100倍する。
23×100=2300

【手順3】
一の位を掛け算する。
2×2=4

【手順4】
手順2と手順3で計算した数を足す。それが答えとなる。
2300+4=2304

それぞれの計算はとても簡単ですね。手順を間違えないように、繰り返し練習をするといいでしょう!

計算が成り立つ理由

どうしてこのような手順で計算ができるのか疑問に思った方がいるかもしれません。

ここでは、今回のインド式計算法が成り立つ理由を考えてみましょう。

知らなくても計算はできますが、理由まで知っていると計算ミスを減らすことができるはずです。

 

今回は面積図を用いて考えます。

「32×72」の計算は、縦32cm、横72cmの長方形の面積を求めるのと同じです。

その長方形を下図のように4つに分割しましょう。

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そして、「2×70」と「2×30」の細長い長方形は、長さ2の部分で繋げると「2×100」として考えることができます。

すると、水色の面積の合計は次のように求めることができます。

30×70=2100
2×100=200
→ 2100+200 = 2300

これは、手順1で「3×7+2=23」の計算をし、その後手順2で100倍して得られる結果(2300)と同じですね。

次に、黄色の長方形の面積を求めます。(【手順3】の計算)
2×2=4

そして最後に、それぞれの長方形の面積を足すと、答えとなります。(【手順4】の計算)
2300+4=2304

今回は32×72の計算をしましたが、以下の条件を満たす計算であれば同じように考えることができます。

・一の位の数が同じ
・それぞれの十の位の数を足すと10

まとめ

通常の計算方法を使うより、慣れると圧倒的に速く計算ができるはずです!

ただし、すべての計算が一つの方法でできるわけではないので、どのようなときにインド式計算が使えるのかを見極める必要もあります。

今回ご紹介したパターンとは違う方法は、別の記事で解説しているので、そちらもぜひ確認してください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」

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