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NPBで最も“移動”が過酷な環境なのはどのチーム?Top5はパ・リーグの球団が独占…!

  • 2024.5.12
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写真:PIXTA

NPBでは年間の試合を戦い抜くことに加えて、同時に気温差や長い移動距離を耐え抜いていく体力と精神力が試されます。過密日程となる夏場は最高気温が30℃を超える猛暑日も多くあり、いかに暑さを乗り切っていけるかが優勝へのカギ

ドーム球場はセ・リーグとパ・リーグ合わせて6球団と半分を数えるものの、他の6球団は屋外球場を本拠地としており、体調管理が必須です。一方でドーム球場は空調が効いている関係で、屋外球場よりも快適にプレーができる環境。

過酷と言われる要素やセパ両リーグの事情、移動距離の多い球団について詳しく紹介します。

過酷な要素

プロ野球選手は試合を消化するだけではなく、多くの移動距離に耐えられる体力と精神力を有していなければなりません。

春先や秋口の気温差が激しくないときには体はそれほど疲弊しないものの、寒さが残る季節や夏場には多くのケアをする必要があります。ただし、近年は春先や秋口にも寒さや暑さが残っている場合もあり、体調管理が大変です。特に夏場は気温が急激に上がる場合があり、屋内球場をホームにしている球団と屋外球場をホームとしているチームとで大きな差が出ます。

7月に徐々に気温が上がり8月には30℃近くに達するときもあり、体力の消耗は避けられません。バッターのみならずピッチャーは消耗が激しい時期に差し掛かるため、スケジュールを考えながら先発ローテーションやリリーフを起用する必要があります。

3月の開幕時や4月上旬辺りまでは北海道や東北は寒さを感じる場合があり、寒さ対策に気を付けながら試合に臨まなければなりません。

 セ・リーグ事情

 セ・リーグに所属するチームの中で屋外球場をホームにしているのは、東京ヤクルトスワローズ・横浜DeNAベイスターズ・阪神タイガース・広島東洋カープの4球団です。4球団は屋外での試合が自然と多くなり、気温などのコンディションに影響を受けやすいという側面があります。

人工芝である神宮球場と横浜スタジアムをホーム球場にしている、東京ヤクルトスワローズと横浜DeNAベイスターズは、暑さを感じやすくなっており疲労が蓄積されてしまう可能性があります。甲子園球場とMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島は天然芝で人工芝ほど高温にはならないとはいえ、酷暑の中プレーしなければならないことには変わりありません。

一方で、ドーム球場を本拠地とする読売ジャイアンツと中日ドラゴンズは、夏場の体調管理がしやすいです。東京ドームとバンテリンドーム ナゴヤは常に空調をかけている状況にあり、夏場であっても蒸し暑さを感じることはありません。そのため、試合前や試合中あわせて疲労感を感じる度合いは少なくなります。

パ・リーグ事情

パ・リーグに所属するチームの中で屋外球場をホームにしているのは、東北楽天ゴールデンイーグルス・千葉ロッテマリーンズの2球団です。2球団は屋外球場で試合をする機会が多くなり、他球団よりも体力の消耗が激しくなる可能性があります。

ZOZOマリンスタジアムで人工芝をホーム球場にしている千葉ロッテマリーンズは、暑さを感じやすい環境でプレーしなければなりません。楽天モバイルパーク宮城はパリーグ唯一の全面天然芝を採用しており、ZOZOマリンスタジアムよりも蒸し暑さに苦しむ機会は少なくなることが予想されます。

一方で、ドーム球場を本拠地とする球団は、エスコンフィールドHOKKAIDO・ベルーナドーム・京セラドーム大阪・みずほPayPayドーム福岡を本拠地とする北海道日本ハムファイターズ・埼玉西武ライオンズ・オリックス・バファローズ・福岡ソフトバンクホークスです。エスコンフィールド・京セラドーム大阪・みずほPayPayドーム福岡は夏場でも空調は効いており涼しさを感じますが、ベルーナドームは屋外球場と変わらない暑さを感じる可能性が高いです。

移動が過酷な球団TOP5は?

セ・リーグの東京ヤクルトスワローズ・横浜DeNAベイスターズ、パ・リーグの千葉ロッテマリーンズ・埼玉西武ライオンズは強烈な暑さを感じる球場ではあるものの、関東に所在しており移動距離を抑えられます。また、読売ジャイアンツはドーム球場を本拠地としているうえに在京球団であることから、他球団よりも体力の消耗を抑えられる可能性があります。

セ・リーグとパ・リーグの中で移動が過酷な球団TOP5は次の通りです。

第1位 北海道日本ハムファイターズ
エスコンフィールドは北海道に位置していることからも、どこの球団の本拠地に行くにしても移動距離が長いです。特にみずほPayPayドーム福岡で試合がある場合はかなりの移動距離。主な移動手段は飛行機であることが多く、選手の負担も多くなります。

第2位 福岡ソフトバンクホークス
NPBの中で最南端に位置する球団で、エスコンフィールドや楽天モバイルパーク宮城に向かう際には必ず飛行機を利用しなければなりません。京セラドーム大阪や関東の球団と試合をするときも新幹線移動となり、自然と移動距離が多くなります。

第3位 東北楽天ゴールデンイーグルス
宮城県仙台市にある楽天モバイル宮城を本拠地としており、福岡や大阪に向かう際には必ず飛行機を利用する必要があります。ZOZOマリンスタジアムやベルーナドームに向かう際には新幹線を利用するため、移動距離が抑えられています。

第4位 オリックス・バファローズ
京セラドーム大阪を本拠地に構えており比較的移動がしやすい位置にあるものの、エスコンフィールド・楽天モバイル宮城は飛行機が必須。みずほPayPayドーム福岡までの移動距離も長く、疲労が重なることも多いです。

第5位 千葉ロッテマリーンズ
千葉県千葉市にあるZOZOマリンスタジアムを本拠地にしており、他球団よりも移動距離が抑えられている傾向。ただし、エスコンフィールドやみずほPayPayドーム福岡に向かう場合は飛行機が必須になるため、自然と移動距離が長くなります。

セ・リーグでは最も西に位置する広島東洋カープの移動距離が長いものの、パ・リーグに比べると移動距離が短い傾向です。

まとめ

セリーグとパリーグともに多くの移動をしているものの、特にパリーグの移動距離が突出していることがわかりました。同じNPBといっても移動距離には大きな差があり、数多くのレジェンド選手や現役選手が移動距離を乗り越え一流プレイヤーへと成長してきました。また移動距離に加え、寒い時期や夏場の酷暑への体調管理が最終的な順位を決めるといっても過言ではありません。

本拠地が屋外球場またはドーム球場であるかどうかでも体力の消耗度が異なり、特に屋外球場で体調管理を行っていかに夏場を乗り切れるかどうかが優勝のカギを握ります。

2024年はどのチームが暑さや寒さ、移動距離の過酷な状況を乗り越えて優勝を勝ち取るのか期待して観戦しましょう。


※情報は5/7時点のものです。

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