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大人が意外と間違える「18kmの道のりを時速20kmで走ったら…」→何分かかる?

  • 2024.2.23
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「速さ」の計算をするときに注意が必要なのは「単位変換」です。

算数・数学でも苦手になりやすい単元のひとつでもある「速さ」ですが、その原因は単位を意識せずに計算したことによって、今何を求めているのかが分からなくなってしまうためです。

今回は、単位変換を意識しながら速さの問題に挑戦してみましょう!

問題

18kmの道のりを時速20kmで走ると、何分かかりますか

考えるポイントは「何時間」から「何分」への単位変換です。

解説

問題文では「時速」として速さが与えられていますが、求めるのは「何分」です。つまり、単位変換が必要になりますね。

この単位変換をどのタイミングでするのか、ということがポイントになります。

ここでは2つの解き方をご紹介します。

解き方1

この問題の答えは「54分」になります。

それでは解き方を解説します。

「18kmの道のりを時速20kmで走る」まずはこれが「何時間」かかるのかを求めてみましょう。

「時速20km」というのは「1時間で20km進む速さ」ということですね。

つまり、20kmの道のりを進むには時速20kmの速さで1時間かかることになります。(20km距離÷20km速さ=1時間)

同じ時速20kmで40kmの道のりなら2時間(40÷20=2)、
60kmの道のりなら3時間(60÷20=3)になります。

以上のことから、何時間かかったかを求めるには「道のり÷速さ」をすればよいということが分かりました。

したがって、問題の数値を当てはめると18÷20=0.9となり、0.9時間かかったということになります。

次が重要なポイント。0.9時間を「分」に単位変換していきます。

1時間=60分なので、
0.9時間=0.9×60=54分

よって、今回の答えは「54分」ということになります。

解き方2

すでに答えは出ましたが、別の方法でも計算してみましょう。

「時間→分」の単位変換をどこでするかという違いになります。

解き方1では、計算の最後に単位変換をしましたが、今回は初めに単位変換をしてみましょう。

「時速」を「分速」に単位変換してから、かかった時間を計算します。

1時間で20km進むので、1分ではその1/60しか進めません。(1時間=60分)

よって、1分間で進むことができる道のりは、20km÷60=(1/3)kmとなります。(割り切れないので分数で表しています)

これで、時速20km=分速(1/3)kmということが分かりました。

1分で(1/3)km進むので、3分で1kmです。18km進むには18×3=54となり、答えは「54分」です。

最初に単位変換をすることで、何の計算をしているかを見失うことが無くなります。

いずれの解き方も分数・小数の計算をしなければいけないので、ちょっと注意が必要です。どちらの解き方が分かりやすいと感じましたか?

まとめ

速さの計算で間違えてしまうのは、数字部分に気を取られてしまい、「今何を求めているのか」が分からなくなってしまうからです。

「時間」で計算しているのか「分」で計算しているのか、単位を意識するだけで間違いは少なくなるのではないでしょうか。

間違えてしまった方は、ぜひ学び直しをしてみてください!

 

※当メディアでご紹介する数学関連の記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまで一例としてのご紹介に留まることをご了承ください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」