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「ノートと鉛筆合わせて100円」「鉛筆はノートより40円安い」→鉛筆はいくら?《大人が間違える》

  • 2024.2.19
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算数・数学の文章題では、買い物のシチュエーションがよく出てきますよね。

しっかり文章を読まなければ問題を解くことができません。

今回は、簡単な問題にもかかわらず、多くの人が間違えてしまう文章題に挑戦してみましょう。

問題

ノートと鉛筆の合計は100円です。
鉛筆はノートより40円安いとき、鉛筆の値段はいくらでしょうか?

鉛筆の値段を求める問題です。よくある間違いは100-40=60として、60円としてしまうことです。これは間違いです。

合計金額は100円なので、鉛筆が60円なら、ノートは40円ということになってしまいます。「鉛筆はノートより40円安い」となっていませんね。

 

さて、今回の問題の答えは「30円」です。

解説

今回の問題は、複数の解き方があります。

xとyを使って連立方程式を立てて…と考えた方もいるかもしれません。しかし、この問題は小学生でも解ける問題です。

今回は方程式を使わない解法を2つご紹介します。

解き方1

注意しなければいけないのは「100円」というのが「ノートと鉛筆の合計の値段」ということです。ノートの値段ではありません。

それぞれの値段の関係を図に表すと、下図のようになります。

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鉛筆はノートより40円安いので、差額が40円です。(つまり上図のB=40)

これを合計の100円から引くと、100-40=60円であり、これはAとCの部分の合計ということになります。

A=Cなので、60÷2=30となり、鉛筆の値段は30円です。

ちなみに、鉛筆が30円ということは、ノートは70円ですね。これは「鉛筆はノートより40円安い」という条件にも合っています。

解き方2

まず2つの商品を買っているので、金額を半分にしてみましょう。するとノート50円、鉛筆50円となります。もちろんこのままでは「鉛筆はノートより40円安い」となっていません。

合計金額が変わらないように40円の差額にするためには、ノートを20円高く、鉛筆を20円安くすればいいですね。(下図参照)

したがって、鉛筆の値段は30円ということが分かります。

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まとめ

算数・数学の文章題を解くには、文章で書かれた状況をきちんと理解する必要があります。

「100円・40円・安い」という文字だけをみて計算してはいけません。

算数では、基本的な計算の力だけでなく、文章を読む国語力も大切ですね。

 

※解き方は複数ある場合がございます。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」