組み合わせや並べ方が何通りあるかという問題は、数学でよく見かけますが、脳トレのパズル問題と考えると楽しく取り組むことができます。
重複はないか、漏れはないかなど、しっかりと条件を確認して、計算していきましょう。
問題
「1」「2」「3」「4」とかかれた4枚のカードがある。
この中から3枚選んで、3桁の整数を作る。全部で何通りありますか?
3枚のカードを並べて、3桁の整数を作ります。「132」や「412」など、全部で何通り作ることができるでしょうか。
さて、今回の問題の答えは「24通り」です。
解説
代表的な解き方がいくつかありますが、ここでは2つの解法を紹介します。
【解法1】
まずは、4枚のカードの中から、使用する3枚のカードを選びましょう。
「3枚を選ぶ」ということですが、「不要な1枚を選ぶ」と考えることもできますね。
「4枚の中から1枚の選び方」は4通りです。
次に選んできた3枚の並べ方を考えます。例えば「1・2・3」の3枚を選んだとしましょう。
このとき、並べ方は次のとおりです。
123
132
213
231
312
321
「1・2・3」の3枚に対して、並べ方は6通りです。
同様に「1・2・4」など、他の選び方に対しても、並べ方は6通りずつですね。
したがって、カードの選び方は4通り。そのそれぞれに対して6通りずつの並べ方なので、求める答えは4×6=24となり、24通りです。
【解法2】
今度は、一桁ずつ数字を決めていきましょう。
3桁の数なので、「百の位」「十の位」「一の位」を決める必要があります。
まず「百の位」は、1・2・3・4の4通りの中から選ぶことができます。
次に「十の位」を決めるのですが、4枚のカードのうち1枚は百の位に使われています。残っている3枚から「十の位」を決めなければいけないので、「十の位」として選択できるのは3通りになります。
最後に残ったカードは2枚で、それが一の位になる可能性は2通りですね。
したがって、3桁の数の決め方は、4×3×2=24となり、24通りが答えです。
これは高校数学で学習する「順列」の記号「P」を用いて、4P3=4×3×2と考えることもできます。
2通りの解法として紹介しましたが、本質的にはどちらも同じ考え方をしています。考えやすい方法で解くとよいでしょう。
まとめ
高校数学の「順列P」「組合せC」などを用いて考えることもできますが、「なぜそのような計算ができるのか」を知っていると、難しい計算規則は必要ありません。
今回はカードを並べて3桁の数を作るという問題でしたが、日常生活でも「何通りあるのか?」を考える場面では、同じように活用することができるはずです!
※解き方は複数ある場合がございます
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」