確率の問題でよくあるのは、サイコロを投げたり、コイン投げの問題です。
その中でも「サイコロ2個を投げる」という問題は、非常によく出題されるので、解き方を知っている方も多いでしょう。
では「サイコロ3個を投げる」となると、どうでしょうか。1つサイコロが増えただけですが、目の出方の組み合わせは、2個の場合の6倍です。
問題
サイコロ3つ振ってゾロ目になる確率を求めなさい。
確率の求め方は覚えているでしょうか。
「すべての場合の数」と「事象が起こる場合の数」を考えないといけません。
さて、今回の問題の答えは「1/36(36分の1)」です。
解説
まず、確率の基本的な計算の仕方は次のようになります。
確率=(事象が起こる場合の数)/(すべての場合の数)
「事象が起こる場合の数」と少し難しい表現になっていますが、今回の場合は「ゾロ目になる場合が何通りあるか」ということです。
まずは「すべての場合の数」から考えましょう。
サイコロは6面あるので、1つのサイコロあたり6通りの出目があります。よって、3つのサイコロの目の出方は6×6×6=216となり、216通りです。
次に「ゾロ目になる場合の数」を考えましょう。
ゾロ目、つまり3つのサイコロがすべて同じ目が出るということなので、「すべて1の目」「すべて2の目」「すべて3の目」・・・と考えると、6通りですね。
したがって、今回の問題の確率は、6/216= 1/36(36分の1)ということになります。
「1/36」という確率は約2.8%です。100回サイコロを投げれば、2〜3回はゾロ目になるだろうと予想ができますね。
(「必ず2〜3回はゾロ目になる」ということではないことに注意!)
サイコロ3個を投げるというのは、ギャンブルのような場面ですが、このようにきちんと計算ができると、配当と確率を比べて、期待値がどうなるかというのを論理的に考えることができますね。
(一般的にギャンブルは、胴元が有利になるように設定されているので、論理的に考えればギャンブルはしないという選択が正しいのかもしれません)
まとめ
「確率」というのは目に見えないので、直感とは違った結果になるということがよくあります。
きちんと数式を交えて考えることで、正しい確率を求めるようにしましょう!
※解き方は複数ある場合がございます
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」