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小学校の「シャーペン禁止ルール」→今でも記憶に残る”革新的な授業"に「素敵な先生」と称賛の嵐

  • 2023.12.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

小学校では「シャープペンシル不可」となっていることが多いのではないでしょうか。高学年になると使用可能になる学校もあるようですが、そもそも、なぜ小学校ではシャーペンを使用してはいけないのか、理由はさまざまだそうです。

MT(TRUE COLORS Japan運営、C&F協会の人)(@Mocherin)さんは、小学生時代にシャーペン禁止に対して画期的な取り組みをしてくれた先生のことをX(旧Twitter)上に投稿すると、14万いいね(2023年12月21日時点)を集め、大きな注目を集めています。

先生が一体どんな提案をしてくれたのか気になりますよね。

その内容がこちらです!

小学校の頃「シャーペン禁止」という学校のルールを「このルール、先生も正直なぜかわからない、みんなで考えよう」って先生が言いだしてクラスの皆で「理科」としてシャーペンを分解し、「社会科」として本体と芯、また鉛筆の値段を文具屋さんに調べ、「算数」としてどちらが得か計算させ、「図工」として書き具合などを比べたり、「国語」として感想を鉛筆またはシャーペンの好きな方で書かせる、そして最終的にこれらの経験と情報を元にして、どうしたらいいと思うかの議論を「道徳のクラス」としてやってくれた先生がいた。

40年近く前の話だけど、今思い出しても、すごい革新的な事をしてくれた先生だったなと思いだす。

結論がどっちだったかは正直覚えてないのだけどw、プロセスとしてこんなことをしてくれた先生の生徒への理解度の深さと、教師として生徒に向かう覚悟みたいなものを感じたのを覚えている。

シャーペン禁止を“学校のルールだから”で済ませず、子どもと一緒になって考えようと提案してくれるうえ、理科・社会・算数・図工・国語・道徳の授業に反映させるなんて、簡単ではないことは容易に想像できますよね。

また先生という立場でありながらも“先生もわからない”と表現してくれており、児童と同じ立場で正面から向き合おうとしてくれる姿勢も素敵です。

約40年も前のお話が今でもMTさんの心に残っているということは、この先生から良い影響を受けた子が他にもたくさんいたのではないでしょうか。

全ての先生に同じことを望むのは難しいですが、何か心に残る授業があると、学校がより魅力的な場所に感じられそうです。

児童中心の話し合い

今回のエピソードを投稿された、MTさんにお話をお伺いしました。

ーーー「シャーペンでできるいたずら、鉛筆でできるいたずら」についての議論もあったとのことですが、どういうものだったのか、詳しく教えてください。

「昔のことで、そこまで明確に覚えているわけではないのですが、シャーペンの場合は芯をコンセントに挿すや人に刺す、鉛筆の場合も人に刺す可能性以外に鉛筆に数字を掘ってさいころにして遊ぶことがあるかも、など、シャーペン、鉛筆共に実際にどういう使用目的以外の使いかた(いたずら)が行えるかを話したように思います」

 

---MTさん含め、その時の児童たちの反応がどうだったか覚えていますか?

「結果は、シャーペンも鉛筆も、どちらも一長一短、という話だったように思うのですが、具体的な結果は覚えていません。ただ、先生が上から理由もなく『だめだ』というのでなく、生徒のそれぞれの特性に合わせる形で、それを生徒間のやり取りを中心にして解決に持っていってくれたので、とても納得が深かった記憶があります

---この授業を通して、考える過程の大切さを学んだんですね。貴重なエピソードをありがとうございました!

子どもたちに身近な問題をテーマにすることで、たくさんの興味や関心を持った子が多かったのではないでしょうか。その問題に対してさまざまな方向から向き合って考える授業では、きっとたくさんの意見が出たことでしょう。

この小学生時代の経験はシャーペン問題だけでなく、その後の人生において役に立った人もいるのでしょうね。

先生に対する賞賛コメントが殺到

この投稿を見た人たちからは、次のようなコメントが寄せられました。

すごい先生だ...考察と研究のプロセスを、見事に授業で教えてる。こんな風にものを教えられたら、覚えるのも楽しいだろうな
この先生すごい!学ぶ、調べる、まとめるとか好奇心を持って取り組む楽しさ?知的好奇心を自然と引き出してる
最高の先生だ。
学科で担当が分かれていない小学校だからできる事だけど、そこをフルに活用してくれて、そもそも正直に「先生もわからない」って言ってくれて、本当に人として信用のおける先生だと思う
ルールや規則をただ押し付けるのではなく何故そのルールになったのかを考える授業。
素晴らしいですね!
このものの考え方は社会に出た時に絶対役に立ちますね!!!
とても発想の豊かな素晴らしい先生だったのですね。ただの決まり事じゃない、それぞれの理由を探すシャーペンの旅。素敵なエピソード

ルールに疑問を持つことや自分たちで理由を考えることの重要さを教えてくれた先生に対して「素晴らしい」「すごい先生だ」など、賞賛するコメントがとても多く集まりました。

また、同じように素敵な先生を紹介してくれた人も。

たまーにいるんですよね、奇跡的な先生。
僕も思い出があり、家庭科の先生が雪が積もった時に「みなさん、今日は雪が積もったので【今日しかできない】ことをしましょう。家庭科の授業で大切なことは、皆さんが【意欲を持って幸せ】になることです。」と提案してくれて雪あそびをした
あの授業と先生のことは今でも大切に心に残っています
ゆとり教育でテスト上の円周率3になったとき「私は円周率3に反対です。今日は円柱を作ります。3だとこれだけスキマが空きますが、3.14だと違いますよね」って授業で教えてくれた中学教師のこと思い出した。 クラスのテスト得点のヒストグラム毎回発表してくれた恩師、おかげで確率統計が得意になったよ
この投稿を見て思い出した。
中学生の頃、同じくシャーペン禁止だったけど普通に使ってて、担任の先生から注意された。
「禁止は理解するけど何故禁止なの?」
「先生もわからん」
という流れから、その先生が学校中の先生に聞いて回って、結果誰も明確に分からずシャーペン解禁になった。
素敵な先生!こんな授業いいな
私の印象的な授業は小学校低学年の時。
普段ビデオを見るためにしか使っちゃいけない教室のテレビで阪神大震災のニュースを見せてくれた担任
普段はしちゃいけない事をしてもニュースを見せた事の重要性を肌で感じ、今でもあの日の教室の真剣な空気を思い出します

さまざまな先生のエピソードが集まりましたが、どの先生もそれぞれに大切なことを教えてくれていますね。

先生たちもある程度は学校のルールに沿った指導をしなければならず大変なことも多いでしょう。しかし型にはまった内容だけでなく、子どもたちと正面から向き合って柔軟な授業をしてくれることで、良い刺激を与えてくれている先生もたくさんいることが分かりました。

教師という仕事はとても大変な仕事ですが、生徒が大きくなった時に一緒に振り返って、大人になっても授業が心に残っていることを伝えられる機会があると楽しいかもしれませんね。



取材協力:MT(TRUE COLORS Japan運営、C&F協会の人)(@Mocherin)さん