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『ブギウギ』次にいなくなるのは誰…?恋の荒波に揉まれるスズ子(趣里)に次々と降りかかる困難たち

  • 2023.12.20

愛助がスズ子との交際を決めたのは「母からの手紙」

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(C)NHK

舞台は戦中、学徒出陣に至るほど戦況が芳しくないなかで、愛助は後ろめたさを拭えずにいた。身体の弱い自分は出陣を免れており、戦地に赴いている仲間たちに申し訳が立たない、というのがその理由だ。

「そんな自分が恋愛にうつつを抜かしていてもいいのか……」愛助の引け目と遠慮が、スズ子との恋路を鈍らせている。前へ進むきっかけをくれたのは、愛助の母・村山トミ(小雪)からの手紙だった。

「あんたはそのままでええのです」と書いてあるシンプルな言葉に、愛助は「僕は僕でやれることを見つけたらええ」と励まされたという。母の言葉に背中を押され、自分の気持ちに正直になり、スズ子へ堂々と告白した姿は清々しいものだった。

しかし、トミの手紙の内容をよくよく反芻すると、意中の相手に想いを伝えよ、といった種子のことは一切書かれていない。言ってしまえば、愛助が自分の良いように解釈しただけだろう。

実際、トミは愛助とスズ子の関係を快く思わないはず。だからこそ、村山興業の東京支社長・坂口(黒田有)が暗躍し、二人の関係を阻止しようとしていたのだ。十中八九、愛助にスズ子との交際を取りやめるよう伝えるだろう。予告を見てみると、トミが直接スズ子に会う展開になるようだ。

愛助からの告白を受けたスズ子、晴れて正式に交際が決まったが、波に乗り出す前から前途は多難である。

ロスが続くブギウギ、次にいなくなるのは?

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(C)NHK

スズ子の弟・六郎(黒崎煌代)が戦死してしまい、SNS上は「六郎ロス」の嵐。続けて、東京でのスズ子を見守ってくれていた屋台のおっちゃんもいなくなってしまう。戦況の悪化により、材料を仕入れにくくなったことで、まともに店を開けられなくなってしまったのだ。

ロスが続く『ブギウギ』、次にいなくなりそうなフラグが立っているのは、スズ子楽団員のメンバー・五木(村上新悟)である。

「スズ子と愛助を別れさせよ」という命を坂口から受けた五木は、なんと彼からお金を受け取ってしまった。スズ子たちに対し後ろ暗い立場になってしまった五木。くわえて、彼はとうとう巡業先で、女性問題までやらかしてしまう。

五木が雲隠れしている間も、問題は山積している。楽団として活動しなければならないのはもちろん、トミが乗り出してくることでスズ子・愛助の関係も脅かされることに。

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(C)NHK

視聴者としては、やはりスズ子の恋を応援したい。久々に羽鳥(草彅剛)の自宅へ挨拶に訪れた際、羽鳥の妻・麻里(市川実和子)は「恋は大変なもの」「自分と同じくらい大切な存在ができるってことだから」と言っていた。周囲からの圧力に負けず、自分と同じくらい大切なものを守り抜く、強いスズ子であってほしい。



ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。Twitter:@yuu_uu_