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「3の倍数はどれ?」→実はすぐ見分けられます《大人が意外と知らない算数》

  • 2023.11.19
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小学5年生で習う「倍数」の問題。

数が大きい場合は何の倍数か見分けるのが大変ですが、実は簡単に見分けられる方法があります。

今回はそのような問題に挑戦してみましょう。

問題

次の中から3の倍数を答えなさい。
A. 1243
B. 2356
C. 3477
D. 4699

3で割って割り切れるかどうか確かめる方法もありますが、なかなか大変ですよね。

実は、もっと簡単な方法があります。

先に答えを確認しておきましょう。

 

答えは「C. 3477」です。

(3477÷3=1159で、割り切れます)

解説

実は、3の倍数かどうかを確かめる方法はとてもシンプルです。

各位の数の和が3の倍数であれば、その数も3の倍数である」という法則を使います。

 

それでは実際に上記の数にこの法則を適用してみましょう。

A. 1243の場合
1+2+4+3=10
この合計は3で割り切れないため、1243は3の倍数ではありません。

B. 2356の場合
2+3+5+6=16
16も3で割り切れないので、2356も3の倍数には該当しません。

C. 3477の場合
3+4+7+7=21
合計が21なので、3の倍数です。したがって、3477は3の倍数です。

D. 4699の場合
4+6+9+9=28
28は3で割り切れないので、4699は3の倍数ではありません。

【補足】数学的な証明

以下では、今回の計算が成り立つ数学的な証明をしています。

3桁の数の各位の和が3の倍数のとき、もとの数も3の倍数であることを証明してみましょう。
(さらに大きな数になっても同様の証明が可能です。)

3桁の整数を100a+10b+cとして、次のように式変形する。

100a+10b+c
=99a+9b+(a+b+c)
=3(33a+3b)+(a+b+c)

a+b+cは、各位の和なので仮定より3の倍数。
3(33a+3b)も3の倍数。


したがって、100a+10b+cは3の倍数である。

まとめ

数字の羅列を見たとき、その数が3で割り切れるかどうかは、各位の和を取って判定するだけ。

この方法で次に「どの数字で割り切れるな?」と思ったときは、ぜひ試してみてください。

手軽にできるこの小さな計算テクニックが、計算問題を解決する大きな一歩となるでしょう。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。