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「3と1/4」と「11/3」どちらが大きい?大人が意外と間違える算数

  • 2023.11.19
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「分数」の表示の仕方は、いくつか種類があるのをご存知でしょうか。

「真分数(しんぶんすう)」、「仮分数(かぶんすう)」、「帯分数(たいぶんすう)」というのを小学校で習っているはずです。

しかし、中学以降の数学では帯分数を用いることがほとんどないため、「帯分数って何!?」となっている人もいるのではないでしょうか。

実はそれぞれの分数を使い分けることで、より分かりやすく数字を表現することが可能です。

問題

次の2つの分数のうち、大きいのはどちら?
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さて、3種類の分数ですが、それぞれの違いは次のとおりです。

真分数:分子が分母より小さい分数
仮分数:分子が分母より大きい分数(分子と分母が等しい場合も)
帯分数:整数と真分数の和になっている分数

パッと分数のイメージがしやすいのが真分数でしょうか。例えば、「2/5(5分の2)」と言われれば、「5個に分けたうちの2個分」ということになり、半分より少し小さくなりそうだと分かりますね。

しかし、1より大きい数を分数で表すには、仮分数や帯分数を用いなければいけません。

これらの大きさを比べるには、どのようにすればいいでしょうか。

 

さて、今回の問題の答え、大きいのは「11/3(3分の11)」です。

解説

仮分数や帯分数の大小関係を比べるには、いくつか方法があります。

その中で今回は「帯分数にそろえて比べる」という方法で考えてみましょう。

「3(1/4)」は、「3と4分の1」です。

一方、「11/3(3分の11)」は仮分数で表されているので、帯分数に直しましょう。これは「(3分の1)の大きさが11個分」ということですね。

「(3分の1)が3個」で1が作れるので、「1のかたまり」は3つになります。(3=9/3)

残った(3分の1)は2個です。

つまり、11/3は「3と3分の2」ということになります。

計算ですると、「11÷3=3あまり2」なので、整数部分が3、あまりの2が(3分の1)が2個分ということです。

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これで、比べる数は「3と4分の1」と「3と3分の2」になりました。

(4分の1)と(3分の2)では、大きいのは(3分の2)ですね。
(※この大小関係を比べるために、通分をして分母をそろえても構いません)

したがって、大きいのは「3と3分の2」、つまり「11/3(3分の11)」ということです。

 

さて、中学校以降の数学では、ほとんど帯分数を使うことがありません。これは、帯分数と仮分数のそれぞれのメリットが異なるからだと考えられます。

帯分数の良さは、おおよその数字の分かりやすさです。「3と4分の1」と聞けば、3よりも少しだけ大きい数だなとすぐにイメージができます。しかし、「11/3(3分の11)」と仮分数で言われてしまうと、どれくらいの数なのかパッとイメージができません。

一方で、仮分数の良さは、計算のしやすさです。分数同士の四則計算では、仮分数のように「分母と分子」だけでまとめられていると、通分や約分などがしやすいのです。
(帯分数同士のかけ算の場合、そのままかけ算をすると非常に複雑な計算になってしまうので、一度仮分数に直してから計算するのが一般的です)

まとめ

小学校で習って以来、帯分数を使っていないという方がいるかもしれません。

しかし、分数の大小関係を見るには、帯分数が分かりやすいですね。

仮分数を帯分数に直す計算ができるようになれば、分かりにくい分数も分かりやすくなるはずです!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。