公園にポツンと取り残された"謎の階段"　怖い憶測が飛び交うも“まさかの用途”に「文化財」「残すべき歴史」の声

心霊スポットとは、いわゆる“心霊現象が発生する場所”のことです。古い洋館やトンネルなど「ここは心霊スポットなのでは…？」と思うような場所に出会ったことはありませんか？

えぬびい（@enuenuenubi）さんが、「心霊スポットと勘違いされている」という謎の階段の画像をX（旧Twitter）上に投稿すると「昔は子どもが怖がっていた」などのコメントが寄せられ、2万いいね（2023/11/9時点）を集め話題となっています。

一見すると心霊スポットのような階段とはどんなものだったのでしょうか。

話題の階段がこちらです。

※下記の日付のリンクをクリックするとX（旧Twitter）に移動します

えぬびい@enuenuenubi 2023年11月3日
公園の一角にポツンと残された途中までしか存在しない謎の階段。
かつての処刑台だのなんだのと心霊スポット扱いされてもいるがそんな事実は一切なく、戦時中に兵士が高所からの飛び降り訓練に使用していたものらしい。

当時の訓練中写真を見るとどうにも既視感のある懐かしい光景に思えた。
これ、アレだ。小学生が休み時間に階段のどれだけ上の段からジャンプできるか競ってる時の風景！

確かにこんな場所にぽつんと階段があったら「何のための階段！？」と少し怖くなってしまうのも頷けますが、「訓練用」のためのものだったのですね。

こちらは、千葉県佐倉市にある佐倉城址公園の一角にあります。佐倉城址公園内には数多くの遺構とともに、国立歴史民俗博物館も立地しています。

「12階段」と呼ばれるこの階段は、「訓練用の１２階段」という名称で、若い兵士が高所から飛び降りる訓練で使われたそうです。

えぬびい@enuenuenubi 2023年11月3日
真正面から見た時のフォルムが幾何学的な性質を持っておりなんとも美しい。
飛び降りる訓練のためだけに作ったにしては気合い入りすぎじゃないか。

えぬびい@enuenuenubi 2023年11月4日
説明文を読むと、コンクリ製で壊すのが大変という理由で残ってる模様。
テキトーな感じで良いな。

強固なコンクリート製で壊すのが困難なため、現在も残っている階段は最上部まで上ると高さ3メートルほどあるそうです。

訓練中の写真を見ると、最上部まで上がっている人がいますが、3メートルの高さから飛ぶのはなかなか怖いものがありますね…。

謎の階段にさまざまな声

こちらの投稿には、さまざまなコメントが寄せられました。

「外から失礼致します。昔は、処刑台とか言われて子供達に怖がられていました。竹林も今の様に整備されていなかったですし、近くにある姥ヶ池も相まって、薄暗くなってからの散策はなかなかのスリルでした。色々な話が実しやかに流れていましたよ」

「近隣の市に住んでましたが、なぜか『公園の一角にポツンと残された途中までしか存在しない謎の階段。かつての処刑台だのなんだのと心霊スポット』までが広まってましたw」

「私ら地元の子供達に首吊り台の跡(根拠なし)って言われてたやつ」

やはり子どもたちの間では怖がられていたようです。近隣の市まで噂が広がるというのも驚きですね。

中には、不思議な階段にさまざまな想像をした人も…。

「用途のわからない階段って、想像力を掻き立てられますね。湖の中にポツンとある階段も『どこに続いてるのだろう？』って思っちゃうし。この写真の階段も、最初に見た時、同じことを考えました」

「見えてないだけで続きの階段があるんだよきっと」

「これが噂の 夜になると１３段目が出てくる」

また、歴史を伝える遺構の一つとして、次のような声も見られました。

「一筆書のようなモダンで美しいデザインですね。落ち葉が積もっても横に掃き出せば良いので掃除も楽。ただステップの前後幅が10cmくらいしかないように見えつま先で駆け上がるような厳しさも想像できます」

「残すべき歴史の一つですね」

「文化財ですね」

現在では桜や牡丹、梅、菖蒲園、紅葉などもあり、四季を通じてお弁当を広げる家族連れの姿も多く見られるという佐倉城址公園。12階段の他にも天守閣跡、空堀など城の遺構が多数残されています。

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取材協力：えぬびい（@enuenuenubi）さん