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大人が意外と騙される【算数クイズ】100円はどこに消えた!?

  • 2023.9.26

算数の問題には計算だけでなく、文章題もあります。

今回はどこかに間違いがある、数字に関する文章問題です。しっかりと読んで、だまされないように注意してください。

問題

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A君、B君、C君の3人の男が食事に行きました。
食事の料金は1人1000円で、合計すると3000円です。A君がまとめて支払うことになりました。
A君はレジのところで、500円のクーポン券があることに気がつき、それを使いました。

お釣りの500円を受け取ったA君は、3人で分けることができないので、200円をネコババし、残りの300円を3人で分けることにしました。

3人は、それぞれ1000円を払って100円返金されたので、900円ずつ払ったことになります。
900円×3人=2700円。それにA君がネコババした200円を合わせて2900円です。

いったい100円はどこに消えたのでしょうか。

はじめの金額と、最後の金額が合わなくなってしまいました。

計算は一見すると正しいように見えますが・・・、何が間違っているか分かるでしょうか。

 

答えと解説

この話の間違えている点は「2700+200」という計算です。

1000円を支払って100円の返金だったので、それぞれ900円ずつの支払い、そのうちA君だけが200円をネコババしているというのは、確かに正しいです。

しかし、支払い金額とネコババした金額を合わせるのがおかしいのです。

3人の支払い金額をもう一度確認してみましょう。

B君&C君
1000円ー100円=900円
1000円支払って100円の返金なので、これで間違いありません。

A君
1000円ー100円ー200円=700円
1000円支払って100円の返金、さらに200円を得ているので、A君の支払い金額は700円です。

ここの計算がポイントです!

ネコババした200円は、A君の収入と考えると、支払金額から「ひき算」しなければいけません。

にも関わらず、問題文では、2700円の支払いに200円を「たし算」してしまっています。

A君:700円
B君:900円
C君:900円
支払金額の合計2500円

このように考えると、3000円出して500円の割引券を使ったという状況に合いますね。

まとめ

一見すると正しい問題でも、きちんと考えるとその間違いに気がつくはずです。

算数・数学を考えるうえで、「文章をしっかり読む」というのも大事なポイントですね。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース