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大人が意外と分からない算数「白い正方形の1辺は何cm?」《小学生でも解ける問題》

  • 2023.9.21
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長方形や正方形の面積を求めるのは難しくないはずです。

しかし、1辺の長さも分からないときは、どうすればいいでしょうか。

与えられた情報から、「何を求めることができるか」を逆算していく必要があります。

今回は、少しのひらめきも必要な面積の問題です。

問題

正方形の辺を2cmずつ大きくしたら、面積が40cm²増えました。もとの正方形の1辺の長さは何cmですか
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さて、分かっていることは、2cmずつ大きくすると面積が40cm²増えたということです。(黄色い部分の面積が40cm²)

ここから、もとの正方形(白い正方形)の1辺を求めることができるでしょうか。

3分程度で解けたあなたは、頭が柔らかい!?

 

さて、計算できたでしょうか。

答えは9cmです。

解説

黄色い部分の面積が40cm²と分かっていますが、L字型をしているので、このままでは他の辺の長さを求めることができません。

そこで、図形問題でよくやることと言えば、補助線です!

L字型の部分をした図のように分けてみましょう。

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すると、すべての形が、正方形もしくは長方形になり、計算がしやすそうですね。

この中で面積が計算できるのは、赤い部分。これは縦横が2cmの正方形です。つまり面積は4cm²ですね。

増加した面積40cm²のうち、赤い部分が4cm²です。ということは長方形部分(2つの黄色い長方形)は合わせて36cm²です。(40-4=36)

そして、2つの長方形は同じ形だから、1個分の長方形は36÷2=18cm²

ここまで来れば、大丈夫そうですね。黄色い長方形の面積は18cm²で、縦は2cmです。

ということは横の長さは9cmということになります。

したがって、もとの正方形(白い長方形)の1辺の長さは9cmということになります。

補助線を引くというだけで、問題がとても解きやすくなりましたね!少しのひらめきで問題の見え方は変わってきます。

まとめ

増加した面積から、もとの正方形の長さを求める問題でした。

少し話は逸れますが、実はこの図(黄色や赤で色を塗った図)、数学の「式の展開」の解説で使われる図のひとつです。

(x+2)² を展開しなさい。

白い正方形の1辺をxcmと考えると、面積はx²(白)、2x(黄色)が2つ、4(赤)の4カ所です。

なので、(x+2)²=x²+4x+4となります。

黄色の長方形が2つなので、2倍になっているのがポイントです。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース