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デヴィ夫人の教訓!「結婚していちばん油断してならない相手は夫」

  • 2020.2.9

22歳でインドネシアの初代大統領スカルノ氏と結婚し、日本人で唯一、海外の国家元首の妻となったデヴィ夫人。海外の大統領との結婚、世界的な著名人との交流など、様々なことを経験されてきたデヴィ夫人に、女性としての生き方を教えていただきました。

大統領からの美しいプロポーズの言葉。これは神の啓示、この方に尽くそうと思いました

ーーインドネシアのスカルノ元大統領とご結婚されたことは、人生の大きな決断だったと思うのですが、ご結婚を決意させたものは何だったのでしょうか?

「それまで私は母と弟のために生きる、それだけを考えてきました。そんな女性が大統領の言葉ひとつで決断したのですから、私にとっても非常に大きな決断でしたよ。その言葉とは、“Please be my inspiration, please be my strength, please be joy of my life.”つまり『私のインスピレーションになってください、私の力の源泉となって、私の人生の喜びとなってください』、そう言われました。これ以上美しいプロポーズの言葉は、100年生きても聞かないだろう、こんな美しい言葉を投げかけてくれた方にお尽くししよう、これは神の啓示だと思いました」

ーーただでさえ日本と文化や生活習慣も違うインドネシアに嫁ぐのは大変なことだったと思います。大統領夫人としてスカルノ大統領と共に生きた日々は、デヴィ夫人にとってどんな時間だったんでしょうか?

「大統領には心から敬服していましたし、女冥利に尽きるくらい愛されました。彼の手足としてお仕えして、彼のベストセクレタリー、ベストアシスタント、ベストコンパニオン、ベスト・コモレードとしてお尽くしすることは本望でした」

デヴィ夫人

ドアはノックしなければ開かない。結婚を焦る前にまず出会いですね

ーーTRILLのユーザーの中には、新しい恋を始められなくて悩んでいる方も多くいらっしゃいます。大人の恋の始め方について、アドバイスはありますでしょうか?

「今の日本の社会って、そういう方が多いようですね。私はお見合いというのも非常に良いと思います。お見合いのほうが、逆に安心なのではないでしょうか。まずはお互いの身元がよくわかりますから間違いがないということがひとつ。そういう出会いであっても、そこから愛情の交換ができて、尊敬や信頼の念ができて、うまくゴールインできればいい。でもドアというものはノックしなければ開けられないわけです。ですからお家に引きこもっているだけではダメですよね。なるべく、いろいろな分野の広い範囲の方たちと交遊を深める努力をしなければいけないと思います」

ーー「出会いがなくて……」と悩み人も多いのですが。

「とにかく出会いは大事だと思います。恋愛が始まるのに必要なのは出会いだけ。その出会いの時に、何か感じるものがあればいいのかなと思います。私は東京でも外国人のお友達が多いのですが、その方々が特別美しいかといったら、普通の方が多いんです」

ーーその方々には、どんな魅力があって結婚したのだと感じられましたか?

「結婚するときに大事なのは肌と肌の問題、つまり気が合うかどうかだと思います」

デヴィ夫人

結婚していちばん油断してならない相手は夫。絶えず新婚のような感じに持っていく

ーー海外の女性と日本の女性を比べて、日本の女性に足りないと思うことは何でしょうか?

「自信と誇りを持つことでしょうか。日本の女性には、確固たる信念を持って欲しいのです。そして人の発言に動揺しないで、『あなたはそう思うかも知れないけど、私はこう思う』と反論できるような自信を持っていただきたい。そして日本の女性がいちばんいけないのは、結婚してしまうと安心してしまうところです。本当はいちばん油断してはいけない相手は夫なんです」

ーー夫の前だからこそ、いちばんきれいな私でいるべきであると。

「女性の多くはお家の中に入ってしまうと、オシャレをしなくてもいいのかしらと思ってしまう。もう結婚したから。でも夫は外に出て、きれいな女性を年がら年中見ているわけですよ。きれいな女性が働いている場所にも行く。それなのに帰ってきて所帯じみた女房を見るのはつらいですよね。しかも結婚した安心感から、奥さまはだんだん女性らしさを失って、おしゃれをしなくなる。本当は結婚したら夫の前では、常に新鮮でいなければいけないわけです。絶えず新婚のような感じに持っていかなければいけないのです」

デヴィ夫人

ーー結婚していても結婚していなくても、他人と自分を比べて落ち込む人が増えている気がします。そういう人についてはどう思われますか?

「比較することはポジティブな面もネガティブな面もありますが、ネガティブな気持ちになるなら他人と比べないほうがいいかなと思います。でも他人と比べることによって、自分についていろいろ気がつくこともあると思うので、それは参考にして良いことですよね」

ーーあの人はこんな楽しいことをしているけど、私はできない……とネガティブな方向に比べてしまうときはどうしたらいいでしょうか?

「そういう人は私と同じように、いろんなことにチャレンジして欲しいです」

常に女らしさを忘れずに表情、しぐさ、言葉など発するものすべてが大事

男性は女性らしさに惹かれる。あらゆる所作に女らしさを心がけることが大事

ーーデヴィ夫人のように、女性として自分軸を持って生きていくにはどうしたらいいでしょうか?

「それは教えられてできるものではなく、個人個人がそういう意識を持つことが大事なので、みなさんがそういう意識を持つようにならなければいけないと思います。他人に『こうしたほうがいいわよ』と言われて、それでやっとできるようではダメ。一人ひとりがご自分の意見を持つ、それが大切なことだと思います」

ーー豊かな人生を送るために、今しておくべきことはなんでしょうか?

「常に女らしさを忘れないこと。男性が女性を好きになるのは、美人だからじゃなく、その人が醸し出す女性らしさに惹かれるからだと思います」

ーーではデヴィ夫人が思う女性らしさとは?

「私が思うことではなく、その人が醸し出すものです。例えば物腰が美しい。動作がきれい。お皿はポンポン並べず、女らしく並べる。歩き方、座り方、フォークとナイフの使い方……すべての所作において女性らしさを心がける。それからその人が持つ気持ちや表情も大事です。女らしい思いやりのある意見を言う。女らしい優しい言葉を使う……そういうことがすべて女らしさに繋がっていくと思います」

ーー女らしい所作は日常生活の中で、意識していれば身につくものでしょうか?

「絶対そうです。意識の問題」

ーー年齢問わず、培うことができるものですか?

「永遠に勉強だと思います。卒業することはないでしょうね」

ーー今後、デヴィ夫人がやりたいと思っていらっしゃることを教えてください。

「私は日本に来てから、殺処分について、いろんな方と運動を起こしてきました。5年に一度、国会で動物愛護のことがいろいろ決められるのですが、動物たちは選挙権がないので、先生方があまり熱心に討論して物事を決めてくださらないんです。東京都は殺処分ゼロと知事がおっしゃっていますが、ぺットショップで売れ残ってしまった犬猫たちの運命がどうなっているのか、そこまではわからない。なので例えばブリーダーをライセンス制にしたり、犬猫を飼う人は名前、住所、電話番号すべて登録制にする……そういうことをすべて法律化して欲しいと思っています。飼った犬や猫は最後まで面倒みることが人間の当然の責任と義務だと思いますね」

 

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Movie & Photography:Yohei Takahashi(f-me)
Movie edit & Design:dely
hair&make-up:Makiko Goto
Writing:Yuko Sakuma
Edit:Natsuko Hashimoto(TRILL編集部)

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