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木南晴夏さんが大切にする【幸せの測り方】

  • 2019.11.16
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大人の恋愛をテーマにした「マチネの終わりに」に出演中の木南さんにインタビュー。「30歳を迎えたとき、いわゆる世間の常識を気にしたこともある」など、TRILL世代の等身大の女性の本音を語ってくれました。木南さんの大切にする、幸せの測り方とは?

好きなものは好き。もともとの自分を無理に変えようとしても結局は戻る気がする

――TRILLは「自分らしい選択」を大切にするコンテンツなのですが、木南さんは“年齢にふさわしいファッションをしなければいけない”というような、周囲の目を気にしますか?

「気にしますね。私も30歳になったときに、服装を1回変えたことがあるんです。実はそれまではけっこう派手だったんです」

――どんな路線変更をされたんですか?

「今もまだちょっと派手かもしれませんが(笑)、柄on柄!  みたいなファッションが大好きでした。でも30歳になったときに1回落ち着いてみよう、ボーダーとか1枚も持ってなかったけど、着てみようと思ったりしました。もう30だしと思って落ち着いてみたけど、結局何か違和感があったんですよね。なので、『やっぱり私はいくつになっても自分が着たいものを着るんだ!!』と思いました」

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――着たい服、好きな服を我慢したことによって、違和感があったんですね?

「そうなんです。で、着たいものを着るんだ!  と決めたらラクになったし、年上の方で派手めなスタイルを貫いている人を、気持ちの上で味方につければいいかなと思いました。『だってあの人だってこんな髪型してるし!  いいじゃん、金髪でも』みたいな。そういう人を楯にして自分を正当化するというんでしょうかね。とはいえ、それでも今でも気にはしますね」

――やはり自分の着たいものを着たほうがいいと。

「気がラクになるというか……我慢できないと思うんです、もともと好きなものって。『こうしよう』と思って変えるのはなかなか難しいから。他にも現場での居方や喋り方も20代から30代になったときにすごく気をつけた時期がありました」

――それも我慢できなくなった?

「30代で現場でキャッと、はしゃいでいたら恥ずかしいなと思って、『あ、どうも……』って自分なりにすごくピシッとしていた時期もあったんですけど、やっぱり我慢できないんです。服装もそうですが、自分を作っていると、いずれ『んぁあああっ!』となるから、結局はもとの自分に戻るよって感じがします」

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いくつになっても出会いはある。大人の恋愛の始め方がわかります

――今回、映画の結婚後もギタリストの父親を支える娘を演じた「マチネの終わりに」は6年に渡る男女のラブストーリーですが、この映画のような大人の恋愛について何を感じましたか?

「すごいなと思いました。主人公の二人は3回会っただけでお互いをいちばん愛するようになりましたけど、共鳴し合うところがなければ、普通なら3回会っただけでは何もわからないと思います。でも初めて会ったときに自分の言葉を他の人は違う解釈をしたのに、この人だけはわかってくれた……そんな瞬間があって、心を持っていかれてお互いが唯一の存在になったんだと思います。二人が惹かれ合った理由はすごく理解できました」

――大人の恋がテーマの作品だと思いますが、大人になってからの恋愛を始めるには、どうしたらいいと思いますか?

「いくつになっても素敵な出会いはあると思います。でも家にいるばかりじゃ出会いはないから、ぜひ『マチネの終わりに』を見てください(笑)。『もう10代や20代前半のような気持ちの盛り上がりはないのかな……』と思いきや、福山さんと石田さんを見ていると『あるんだ!』という気持ちになります。外に出て誰かと出会うことによって、この映画のような“運命”とも出会えると思うので、まずは人と出会うことが大事だと思います」

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二つ選択肢があるならどっちを選んでも一緒。選んだ後に感じる幸せと後悔は同じ量

――では、人生でも仕事でも、何かを選択しなければいけない場面のとき、木南さんの選択基準を教えてください。

「すごく大事に思っているルールみたいなものがあります。昔、脳科学の茂木健一郎先生にお会いしたときに聞いたお話なんですが、AとBの選択肢があって……例えば女性なら結婚か仕事、家庭か仕事か選ばないといけないとしますよね。そのとき、茂木先生に『どっちを選んだら幸せだと思いますか?』と聞かれたんです」

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――どちらが幸せなのかと。

「そう、でも結果としては、AとBどちらを選んだとしても脳が感じる幸せ度数は一緒なんですよ、とおっしゃっていました。結婚を選んだとしても、仕事を選んでいたらどうだったんだろうって後悔することはあるし、それは逆も然り。だってどちらを選んでも絶対に『こっちだったらどうだったんだろう……』という思いは消せないから。先生のお話に重ねると、例えば結婚を選んで『もっと仕事がしたかった』と思っても、その後悔はもう一つの道を選んでも絶対についてくるものなのだから、後悔する量も等しい。そう思えば、後悔するのは悪いことじゃないなって思えるようになって、どっちの道を選んでも結局一緒だと思っています」

――どちらを選ぼうと同じなんですか?

「そう、どっちの道を選んでも、同じ量の幸せ、同じ量の後悔。だったらどっちも一緒!(笑)。そう思えば、選ぶのも気が楽になるし、そのときの自分の選択に納得できますよね。その分、早く決めて早く進んだ方がいいと思うんです」

 

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Movie & Photography:Yohei Takahashi(f-me)
Movie edit & Design:dely
Writing:Yuko Sakuma
Edit:Natsuko Hashimoto(TRILL編集部)

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