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首都そのものが世界遺産!?美しい文化と街並みが残るハンガリー

  • 2019.9.29

-食べることから知る、多様な世界-胃袋TRIP。21回目のハンガリー料理に続き、今回はハンガリーのさまざまなカルチャーについてご紹介します。前回料理についてお話ししてくださった「アズ フィノム」のオーナー東さんとシェフのジョルジュさんにも現地の事情についていろいろと教えていただきました!

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『ハンガリー基礎データ』(外務省)(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hungary/index.html)をもとに作成、The World Factbookから引用 

【概要】ハンガリー人の祖先はアジア系民族!

ハンガリーは中央ヨーロッパにある内陸国で、オーストリアやクロアチアなど7つの国に囲まれています。国の面積は9万3000平方キロメートルで、日本の約4分の1の大きさ。人口は約980万人でその約86%がハンガリー人、約3.2%がロマ人です。ハンガリーはヨーロッパで唯一のアジア系民族の国と言われています。主な言語はハンガリー語で、宗教は約40%がカトリックです。

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Krisztian Tefner / Shutterstock.com

中央北部に位置する、首都のブダペストは街自体が世界遺産に登録されており「ドナウの真珠」と呼ばれています。

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f11photo / Shutterstock.com

【観光】世界遺産の街ブダペストは魅力的なスポットがいっぱい

ハンガリー観光において絶対に外せないのが、世界遺産に登録された街「ブダペスト」。街を歩くとスクリーンの中にいるかのような世界観にうっとりすること、間違いなし。街の多くのスポットが文化遺産に登録されています。

ブダペストのランドマーク的存在となっているのが、これでもかとばかりに贅を尽くした「国会議事堂」。こちらはハンガリー建国1000年を記念して建てられたました。国内で一番高い建造物であり、ネオゴシック様式のあまりの美しさから、王宮かと勘違いしてしまうかもしれません。さらに建物の中の豪華さは圧巻!いたるところに金があしらわれ、24金を40kgも使用しています。なんと、通常は王宮にある王冠も保管されています。

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国会議事堂  V_E / Shutterstock.com

ちょっと意外かもしれませんが、ハンガリーでは「温泉」も人気です。なんと国全域で約1300もの温泉があるのだそう。ハンガリーに火山はありませんが、地殻の層が薄く地熱が高いため、地下水の豊富な地域で温泉が湧きだすのだそう。といっても、日本のようにアツアツの源泉が湧くわけではありません。37~38度のぬるいくらいの温泉が一般的。洗い場はなく、水着やエプロンのようなものを着るところも多いのです!

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Ungvari Attila / Shutterstock.com

また、ブダペストの地下鉄「1号線」もお見逃しなく!世界遺産に登録されている「アンドラーシ通り」の下を通る、たった2両の小さな電車です。ヨーロッパで2番目に作られた地下鉄と言われていますが、電動としてはこの1号線が最古の地下鉄なのだとか。また、車両のみならず駅のホームもレトロでとってもキュートなんです。壁がタイル貼りになっていて、駅名はアールヌーボー調の枠で囲われていて、どこを撮ってもフォトジェニック!

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Mr. DIN / Shutterstock.com

【仕事】朝7時に始業!?日本とは違う職場事情

朝方の人が多いというハンガリー。東さんにその訳を聞いてみると「ハンガリーでは7時〜8時に出社し、15時〜16時には退社するというところが多いですよ。また日本と違って、仕事終わりに付き合いで飲みに行くということが少ないんです」と教えてくれました。他にも企業では女性の管理職が多くおり、女性にとって働きやすい環境が整っているようです。

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Dragana Gordic / Shutterstock.com

【教育】義務教育が無料!独自の教育制度も

ハンガリーはノーベル賞受賞者、多数!数多くの科学者や数学者を輩出している、その教育とは一体どうなっているのでしょうか?

なんと、ハンガリーでは義務教育期間の授業料が無料!初等が8年、中等が4年を基本に12年間あり、学校によって初等や中等の年数が変動します。また、初等教育の前に1年間、幼稚園や保育園に通うことも義務付けられており、こちらも無料。だれでも安心して教育を受けられる制度がハンガリーでは整っているのです。

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MillaF / Shutterstock.com

さらに初等教育から落第制度があったり、中等教育で進学や職業訓練を受けることができたりと、日本とは異なる教育が受けられるようです。また、2003年からプログラミング教育を必修としており、必要に応じて教育内容も変化させていく柔軟性があります。

【人柄】レディーファーストが当たり前!優しくておせっかいなハンガリー人

2019年で日本と国交を結んでちょうど150年。とっても親日家のハンガリー人は、一言でいうと「優しくておせっかい」なのだとか。道に迷っているとみんなが助けてくれるように誰に対しても思いやりを持った人が多いのです。また、男性はレディーファーストが当たり前の文化。エレベーターを出るときに先を譲ったり、バスでは座らなかったりと、ハンガリーで日常生活を送っていると、些細なことでも女性はそういった気遣いを受けるでしょう。

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Goran Bogicevic / Shutterstock.com

【恋愛・結婚】家族との時間が第一優先!だけど離婚率が高い?

ハンガリーの恋愛事情は比較的日本に近く、友人の紹介や課外活動で出会いを探すことが多いのだそう。結婚の年齢も最近では30代になってからが多くなってきている様子。結婚してからは、女性が働くのは当たり前!むしろ専業主婦という概念があまりないようです。

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Dragana Gordic / Shutterstock.com

なので、子育ては主に女性のものではなく夫婦ともに行っており、家族で一緒に過ごす時間が非常に長いのです。「ハンガリーは家族をとっても大切にします。よくみんなで旅行に行ったり、パーティーをしたりしますよ」とジョルジュさん。でも実はそんな時間の過ごし方をする家庭がある一方で、離婚率が高いというのも事実なのです。明確な理由は分かりませんが、女性の社会進出が当然である故、相手に頼らずに生活していけるという背景が影響しているのかもしれません。

【税金】ポテトチップス税などユニークな税も多数

日本よりも何かと税金が高いハンガリー。消費税は標準が27%!ただし最近では、食品を下げたり、飲食店での食事も5%まで下げたりと経済状況に合わせて変動があるようです。

なかには日本では驚きの珍しい税もあるんです。例えば、ポテトチップス税!ポテトチップスだけに設定された特別なもので、2011年に国民の肥満防止のために導入された税です。その他にもコーラやアイスクリームなど、塩分や糖分が高いさまざまな食材は税金が高く設定されています。

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Tatomirov / Shutterstock.com

一度足を運んだら、その魅力に引き込まれてしまうという、ハンガリー。街並みや生活スタイルには独自性があり、親日家の優しい人柄も私たちにとっては嬉しく、虜になる人が多いのかもしれませんね。

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V_E / Shutterstock.com

これまで、イタリア、フランス、タイ、エジプトなど、世界21カ国を取材してきました。たくさんの国の食事や文化をお届けしてきましたが、胃袋TRIPはこれにて一度旅を終えます。この記事をきっかけにさまざまな国の文化に興味を持っていただけましたら幸いです!またお会いしましょう!

21カ国の胃袋TRIPはこちら

Writing: 竹林佑子(エフェクト)

Edit+Design: TRILL

 

 

 

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