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“綺麗でいることを怠ると、女は枯れていく”小田切ヒロさん発女性への【美の格言】第1回

  • 2019.3.31
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あなたは、今のままで本当に「綺麗な人」に向かって進めていますか?
女性にとって年齢とともに、気になるのが、自身の美。外見的にも内面的にも輝くにはどうしたらいいのか、そんな不安を人気ヘアメイクアップアーティスト小田切ヒロさんが答えてくれました。

“美容”という枠を超えて、“人の美しさ”をクリエイトするとはどういうことなのか?

――小田切さんの美に対しての言葉って、とても素敵だし、刺激的ですよね。心にすっと入ってくるというか。特に“女が枯れる”という言葉など。

“綺麗でいること”を諦めたり放棄してしまった時に、女性というのは枯れていくと思うんです。年齢を問わず、綺麗でいるためには、“怠らない”ということが大切なんです。
一度、枯れてしまったものに水やりをしても、元通りにすることはできませんから。

――一度、枯れたら戻らない…。恐ろしい!

マイナスの状態になる前に、現状を維持していくという思考が大切なんです。エイジングは誰にでも訪れるものだから、美しくいるためには、日々怠らないということが大切。なのでやはり怠って自分を放棄してしまうと、いつのまにか年齢を重ねた印象の人に見えてしまいがちなんです。

――でも、メイクで「いつまでも綺麗」でいようとするのは、一歩間違うと“痛いメイク”になってしまいそうで。

メイクは、洋服と同じ。やはり時代とともに“アップデート”が必要なんです。それをしないまま、“一番イケてた頃”の顔を引きずっていると、いつのまにか昔の人っていう印象になってしまう。若い頃と同じメイクをしても、全く同じ印象にするっていうのは難しい。

――そんな“痛いメイク”化を回避するには?

自分の中であんばいを作るというか、コントロールすることが大事。引きずるでも諦めるでもなく、どうすれば今の自分を綺麗に素敵に見せられるかという努力をいつまでも怠らない。今の自分を見つめて“似合う”を探し続けることができれば、素敵に歳をとれると思います。

――つけまつ毛にまつエク、カラコンなど一度“盛るメイク”を経験すると、それらをなかなか手放せないこともありますよね。引くことが怖いというか。

わかります!でも、そういうものって、自分の中では、自然に馴染んでると思っていても、他人から見た時にはだいぶ不自然ということもあります。だけど友達はそんなこと教えてはくれない。「えー、大丈夫だよ、可愛いよ」なんて。女同士って残酷ですよね(笑)。

――メイクを更新したいと思いつつ、「似合わないかも」と思うとなかなか…。

その「似合わない」っていうのはただの自分の固定概念ですよね。それに、コスメも進化しています。例えば昔似合わないと感じた赤いリップも、着け方や質感が変われば今の自分には似合うかもしれないし、他のパーツでバランスをとったらしっくりくるということも。

そもそも新しいメイクをした時って、最初はびっくりして拒否反応を起こされる方が多いのですが、それは似合わないということではなく、ただ見慣れてないだけ、ということも多いです。せめて1日くらい過ごして周りの反応を見てみては?

TRILL×HIRO ODAGIRI

――小田切さんは、同じメイクはマンネリ化すると。

「メイクの幅=自分を表現する幅」ということ。メイクを自在に変化させることで、なりたい自分になれる。人生の枠だって広がります。いくら似合ってるメイクでも進化がなければ、見慣れすぎてしまうもの。美人も3日見れば飽きるっていうのと同じですね。

――ご著書でも「メイクが処世術にもなる」とおっしゃっていましたよね。

ある女性は恋でも仕事でも「欲しいな」と思ったものを全て手に入れていたんです。もちろん美人なのだけど、周りの方たちとかけ離れてというわけではなくて。でも、とにかく惹きつけられるものがある。
なぜだろう?と探っていったところ、僕から見て、彼女は “3つの顔”を持っていました。

――全てを手に入れている、とは…!「3つの顔」、非常に気になります。

“少女性”、“母性”、“魔性”…、この3通りの女性を、うまくコントロールして、演じ分けていたんです。しかもとてもナチュラルに。
要は、その時その相手が何を求めていて、自分にどんな女性になってほしいのかを察知して、シフトチェンジできているんです。

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――そうはいっても演じ分けるなんて、私たちにはなかなか難しいテクニックです…。

そこで、僕が提案させていただいたのが、メイクで3つの女性を演じ分けるという術。メイクって面白いもので、メイクが変わるとマインドもその気になってくるんです。例えば本当は優しくない人(笑)も、優しげなメイクをしていると不思議とだんだん優しい所作になってくる。

――確かに、メイクやお洋服に気持ちがつられることってありますよね。

そう。心でシフトチェンジできる方もいらっしゃるかもしれないけれども、メイクで簡単に気持ちを切り替えることだってできる。

――でも、人ってどこかにコンプレックスがある。だから、メイクはそれを隠すことが最優先になってしまいがち。

そうなんですよね。この仕事をしていてよく感じるのが、モデル本人は好きではない写真も、他のスタッフから見るとすごくいいねということもあるんです。

――なんでなんでしょうか?

モデルからしたら、自分の気になるコンプレックスが出てるということ。でも他の人から見れば、そこがチャームポイントだったりする。

みんなに褒められることで、モデル自身もその部分をさらけ出してもいいんだと思うようになる。そう思えるようになれると、人って本当に綺麗になっていくんです。コンプレックスをさらけだせることによって心が解放されて、自信がみなぎる。そして自信がみなぎることによって、肌ツヤだったり、表情っていうのがすごく綺麗になっていくんです。

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――ルックスにコンプレックスがある女性はとても多いんですよね。それを理由に傷ついたことがある女性も、少なくなくて…。

例えば、誰かに「全然可愛くない」と言われたトラウマがあるかもしれない。でも、それはその人にとってそうだったかもしれないだけ。みんながそう思っているわけではなくて。あなたの全てが素敵に見えると感じる人もいるかもしれない。

それに、もし、その時の年齢ではそうだったとしても、歳を重ねると髪形も顔型も肌の色も変わってきます。今まで素敵だったところが素敵じゃなくなる場合もあるし、気に入らなかった部分や気に留めていなかった部分が素敵に見えてくることもあるはずです。

――よく挙げられるコンプレックスといえば、目や鼻の形が気に入らない、なんて声が多いようですが。

そもそも人のパーツって、目や鼻とかだけではないですよね。肌の質感だったり、フェイスライン、眉の毛流れだって一つの個性。自分が思っている以上に“パーツ=見所”があるということにも気付くべき。そうするとキレイの引き出しの幅が広がります。自分の中で制限をしないでほしい。

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――自分の“素敵なパーツ”の探し方はどうすれば?

僕のオススメはコスメカウンターに行くこと。そして、「私の魅力的なパーツはどこですか?」「そのパーツが引き立つメイクをしたい」と相談してみる。感じ方は十人十色ですから、10人みんな違うことを言うかもしれませんので、何度もトライする。そうすればきっと、「この自分の顔、好き」と思うメイクに必ず出会えるはず。
カウンターのスタッフも、そうしたリクエストに喜んで応えてくれると思いますよ。

――人に気付かせてもらうって、大事なんですね。

そう、自分で勝手に自分の可能性を制限しない。絶対に、そんな風に美を止めてはいけないと思うんです。

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――では、小田切さんがメイクを手がける時、大事にしていることを教えてください。

特に一般の方にメイクする際には、その人が本来持っているパーソナリティ、気付いてないものに気付かせてあげる、そしてその人ならではの、内にあるものを引き出すことを意識しています。そうすることで、自分が好きになってイキイキと見違えるような魅力が出てくるんです。
そんな風に、喜んでくれると、僕もすごく幸せ。
やっぱり人を綺麗にして喜んでもらう喜びは、この仕事の醍醐味だと思います。

――メイクは心の持ちようも変える可能性があるんですね。

メイクは人の心を動かすことができる。皆さんも、ただなんとなくのメイク、隠すだけのメイクではなく、心が踊るようなメイクにもチャレンジしてほしい。そんな風にメイクを楽しめるのも、女性としての特権だと思うので、ぜひメイクを自在に使い分けて、人生を楽しんでいただきたいです。

 

▼第2回の記事はこちら
“引き寄せ力”のある女性になるには?小田切ヒロさん発【美の格言】第2回

インフォメーション「全てを手に入れた女には3つの顔がある」
プロフィール

Instagram @hiro.odagiri

Movie Director:Yohei Takahashi(f-me)
Writing:Kaoru Isobe
Edit:TRILL編集部