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できないと思ってるのは自分だけ! 見方を変えてチャレンジしてみると、案外うまくいく!

  • 2018.12.25
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「“働き方”を選択できる社会づくり」に取り組む一般社団法人at Will Workの代表理事、そしてスタートアップを支援するPlug and Play Japan株式会社でマーケティング/コミュニケーションディレクターとしても活躍する藤本あゆみさん。2つの本業を持つパラレルワークとはどんな働き方なのかを取材しました。

やってみてだめだったら、考えればいい。自分の予期しない人生でも案外楽しめることが分かった

――藤本さんのお仕事内容について教えてください。

一般社団法人at Will Workの代表を務めています。
働きやすい社会を作る、選択肢があるそんな社会を作りたくて2016年に立ち上げました。カンファレンスやイベントを実施しています。私を含め5人の理事でやっています。

それともうひとつ、Plug and Play Japanはシリコンバレーに本社があるスタートアップ支援の会社で、こちらで春からマーケティングとコミュニケーションを担当する仕事をしています。

――多彩な藤本さんのキャリアですが、今に至るまでの経緯を教えていただけますか?

新卒で人材系の会社に就職しました。そこで「キャリアコンサルタントなるんだ!」と思っていたら、入社3日前に「営業の方が適正あるから広告営業ね」って言われたんです。
最初は驚きましたが、もしやってみてダメだったら考えればいいか、と思ってはじめてみたら、これが意外と楽しくて。なるほど、こうやって自分の予期しない人生でも、楽しめることってあるし、自分が分かっていると思っていたことは、実際やってみないことには、何も分かっていないことだらけなんだって感じたんです。

自分の経験が、他の仕事でも変換、展開できることに気づいた

選択肢がある働き方ができる社会。それを実現したくて私のパラレルワーク人生が始まりました

――1社目は社内結婚でのご退社だったんですよね?

そうなんです。自分の意思で辞めてというよりは、仕方なく押し出される形でとりあえず出てみて考えようって。その結果、出会ったのがGoogleで。営業を募集していたので、あんなテクノロジーの会社に営業っているんだろうか?って思って受けたら、縁があって採用してもうらことになったんです。

結局Googleには9年いました。そこで社内ベンチャーとして、始めたのがWomanwillという、お母さんたちの働き方をテクノロジーでより良くするというプロジェクトです。当時、6割の人が結婚と妊娠と出産で仕事辞めるというのがもったいない気がしていまして。一緒に外部の人たちとも話していく中で、これはもう思い切って、全然違う団体を立ち上げて、フラットなプラットホームとして存在することができたら、よりこの変化が加速するんじゃないかと、思い切ってGoogleも辞めました。それがなかったら現在のat Will Workも立ち上げてなかったと思います。

――藤本さんがパラレルワークを始めた経緯を教えてください。

ちょうどその頃、「お金のデザイン」というフィンテックの会社から、私みたいな金融苦手な人が簡単に資産運用ができるそんなサービスを作るという話を聞いたんです。おもしろうだったので、業務委託でお手伝いしますよってお話をしていたんです。

そしたら、会長の谷家衛さんに、この後の人生を決める衝撃な一言をいただいたんですが、「君が作りたいのは選択肢がある働き方ができる社会。それは業務委託で働いていることなの? 正社員で複数の選択肢を持っている人っていないから、それをやってみれば?」と言っていただいて、私のパラレルワーク人生が始まりました。

――営業から広報へ、分野もシフトされたんですよね?

そうなんです、実は「お金のデザイン」で広報とマーケティングの仕事を始めたんです。広報って営業をやってた人がじゃあ今日から広報です!でできるものじゃないと思っていたんですが、CEOの中村さんが私の考え方を変えてくださったんですよね。「何かを伝える、何か知ってもらう先がお客さんなのか、メディアの方々なのかの違いなんじゃないか」と。営業と広報という仕事って、世間的には全然違うように思えますが、実はそんなに差がないのかもと気づいた瞬間でしたね。「何ができるか分かんないけれどもやってみます」ということで、始めたんですが、すごく面白くて。自分の営業の経験が、他の仕事でも変換、展開できるんだっていうことに気づいたんですよね。

計画はスピード感、走りながら考えるんですよね

スピード感が大事だから全部仕上げて形を作ってからというよりは、やりながら色んなパーツを組み立てていく

——では、その後、今のベンチャーに転職された経緯を教えていただけますか?

いろんな新しいことを仕掛けたいっていうのが私の性格なんです。お金のデザインはあまりその性質がなく、であれば、必要としている企業でまた新しい自分の価値を試したいなと思って、縁があってPlug and Play Japanに入社をすることになりました。

――新しい自分の価値を試したい、素敵です。藤本さんは35歳の今もチャレンジし続けていらっしゃいますね。そのパワーはどこから生まれるんですか?

そうですね。自分でいつも気をつけているというか、やっているのが自分の中だけで完結しないようにしています。私が考えつくことなんてたかが知れているというか、、私の人生経験の中で見えている一部分でしかないので、どんどん人に話して相談するんです。こんなこと考えてるんだとか、こんな面白いこととか、面白いのかなあ?とか、どんどん人に聞く。そうするといろんな人が集まっていて、いつの間にか案件が進んでいるというような感じです。

——人に話していく過程で大きくしていくんですね。

面白いこと、やりたいことがあったら、すぐにやる。例えば1年がかりでそれをやってもたぶん、その1年後には面白くなくなっているかもしれないし、そのときはまた新たな面白いことがあると思うんですよね。なので、スピード感って言うのをすごく大事にしています。とにかく早くいろんな人に聞いて、もう進めた方が良いと思う事は早くやる(笑)。

——計画を立ててからというよりは、走り出しながら考えるということですか?

はい、そうです!たぶん、それはGoogleの影響でもあるんですけど、全部ちゃんと仕上げて形を作ってからって言うよりは、やりながらどんどんいろんなパーツを組み立てていって、その時に必要なものをやるという感じ。だからこそスピード感、走りながら考えるんですよね。逆に止まったら、ずっと停止しちゃいそうです(笑)

チームワークがすごく大事。バランスがあるからこそ、新しいことをどんどん早く作ることができる

働き方改革って、新しいことだけを追求していくものではない。個人や会社がWill(意思)を持つことが大事

——代表をお務めになっているat Will Workで大切にされていることは何ですか?

社団法人の方は真逆に立ち止まるタイプの人間がいるんです。私が走るタイプなので、チームワークがすごく大事だなって思います。そのバランスがあるからこそ、新しいことをどんどん早く作っていく、と言うことができていると思います。

――2つのお仕事をされていると、ご多忙なことが多いと思うのですが、お仕事の優先順位のつけ方や、選択の仕方を教えてください。

そうですね!私しかできないことは何かを考えて、それに優先順位を高くしてやっています。社団法人のほうもPlug and Play Japan もそうなんですけど、全ての仕事ってチームじゃないですか。自分だけで完結することなんかないって思っています。だけど私しかできないことってやっぱりあって。それを優先度高くして、必ずやります。
だけど、他にお願いした方が早くさらにクオリティの高いものができるかもしれないので、社内でも社外も含めて、ビジネスパートナーを探して解決していきます。
全部自分で抱えるとスピードもどんどん遅くなって、できることも限られていくので、自分でやることはやるし、他の事にふれること、共有したほうがいいことは外に出していくって言うふうに優先順位をつけてやっています。

——代表をお務めされているat Will Workで目指していることを教えてください。

「働き方改革を推進する団体」ってよく言われるんですけども、実はあんまり推進していないんですよね。どちらかというと、適当に推進している企業をひとつでも早く止めてもらうというのが私たちの目標です。at Will Workは働き方の多様性のある社会を作ることがミッションなので、それは特に新しいことじゃなくてもいい。
企業によって、終身雇用制や、副業禁止など、それぞれの文化があるから、大事にしたいことはそのままでいいと思うんです。それがその会社らしさだったりとか、この会社でやっているビジネスはそれじゃないと実現できない、っていうことがあると思っているんです。at Will Workって、Willなので、その会社、また個人がそして社会がちゃんと意思を持つ。私はこうして行きたい、こうありたいっていうのをどれだけ促進するかというのをやるためだけの会社なんですね。でもどうしても働き方改革っていうと、新しくって、今までと違っていて、あーなんかイノベーションがーとか(笑)、そういうことをみなさん言うんですけれども、別に何か新しい事ってそんなに実は必要なかったりする、というのも、何をもって皆さんが「新しい」って、定義してるのか、新しい事って何で必要なのかみたいなことを、突き詰めて考えていただくということをというのはやっています。なので、働き方改革って、新しいことだけを追求していくものではないんですよね。

――世間的にはまだ男性が社会的に優位なことが多いと思うのですが、その中で活躍し続けらえる秘訣があれば教えてください。

たぶん、男性か女性かというよりは、私は人としてどういう風にあるべきかということが問われてくる時代だと思うんです。やっぱり自分がどういう人間で、何を一番大事にしていて、それに対してどう向きあっていきたいのか。
その自分の軸を持っておく、考えておくということが必要なんじゃないのかなというふうに思っています。

なにかに詰まっているときは、何もしないか、いつもと違うことをする

今までの積み重ねでの選択になるから、好き嫌いでは判断しない。とらわれずフラットな状態でまず受け入れてみる

――藤本さんのキャリアは、人脈やご縁のことをお話しされていましたが、どのように作ったり、広げていかれるんでしょうか?

そうですねー好き嫌いはしない(笑)。好きか嫌いって、今までの積み重ねでの判断ですよね。この先、自分の好きか嫌いかも変わるかもしれないし苦手かなって思う瞬間もありますし、ちょっとその違うかなって思うこともあるんですけど、行ってみなければ分からない。私がなぜその印象を持っているかというと、おそらくメディアのインタビューだったり、誰かの噂話だったり、自分じゃない二次情報以降なんですよね。でも、やっぱり自分の感覚って自分でしか分からないので、他の人にはわからないことが、もしかしたら自分に分かるかもしれなない。なんで何も考えずフラットな状態で、呼ばれたとこには必ず行くようにしています(笑)あんまり、とらわれずに、気にしないでどんどん動く、受け入れてみるということが大事です。私もどこまで自分のキャパシティーを広げられるのかが楽しみです。

――では最後に、、藤本さん流のアップデートテくみたいなものがあったら教えてください。

何か新しいことをしたい時、「新しい着想を得たい」、なんか煮詰まってる時は、ホワイトスペースを作る、何もしないっていうことと、いつもと違うことをする、というこの2つを大切にしています。
ホワイトゾーンを作る=何もしない。
インプットもすごく大事なんですけれど、結局、人ってキャパシティがあって、キャパシティを越えて入れても、詰まっちゃうんですよね(笑)。なので、一旦断捨離じゃないですけれども、何もしないでとにかく音楽を聞く、何も考えず歩くなどしています。そういう時間を持つと、それが終わった後に、あっ、これやろう!とか、そうかあれが必要だったなぁとか、あの企画をやろう、という風にふっと湧いてくるものがあるんです。煮詰まってる時ほど、とにかく何かしなきゃって焦るんですが、あえて何もしない、時間を持つ方が、そのあとのスピードが加速します。
いつもと違うことをするも、すごく簡単なことでいいんです。例えばいつもの人駅前で降りて歩くとか、スタバでいつもと違うものを買うとか。それはどんな小さなことでもOK。いつもと違うものをいれてみると、気づきや刺激があって、発想もどんどんアップデートされていくと思います。

藤本あゆみさんプロフィール

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Movie Director:Yohei Takahashi (f-me)
Edit:Natsuko Hashimoto(TRILL編集部)

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