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2つの本業を持つ働き方とは?藤本あゆみさん流「10年後の自分を決めない」生き方

  • 2018.12.18
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ディレクターとして2つの本業を持つ藤本あゆみさん。

副業という選択ではなく、2つの本業を持つ働き方とはどのようなものか。同時に行うために必要なこと、大変なことなどを取材。35歳で転職し、初めてのPR業に挑む、そのキャリアアップへの考え方なども教えていただきました。

自分らしさっていうのは女性だけ。男性があまり言わない言葉

――14年間の営業・マーケティングのお仕事、そして今はスタートアップのPRのお仕事をされていたりと、お仕事のジャンルが幅広いのですが、どのように選択されているんですか?藤本さんの自分らしさとはどうお考えになりますか?

自分らしさって難しいですよね。女性だけなんですよね“自分らしさ”って言うのが。あんまり男性って“自分らしさ”って言わないんです。なぜ女性だけが自分らしさと使うのかというのが、今でもやっぱり分からないんです。意外と他の人からの視点の中に、私らしさというものはあると思うんです。いろんなことがあるのが自分らしさの一つなのかなって。なにか探さなきゃいけない気分になるので。固めなくてもいいんじゃないかなって思ったりします。

――2つのお仕事を副業という考えではなく、両方をパラレルでされるっていうのは、大変だと思いますが、どのように両立されていますか?

大変ですよね。なぜ私はat Will WorkとPlug and Play Japanの2つの仕事に就いて、每日こんなにバタバタしているんだろうと思ったりもします。たまに「どっちかに集中したらどうなるんだろう」って妄想することもありますけど。でも自分の中でやっぱり試したいんです。2つやっているからこそ何が起きるかを知りたい。今はもう、どっちかに集中っていうのができないんじゃないかなって思います。
例えばバランスだったり、時間とか雇用形態を変えることがあるかもしれないですけれども、ひとつしかしないという選択肢が今の私の中にはないんです。両方やってるからこそのいろんなシナジーや、広がり方があったりとか、自分の考え方や、アップデートみたいなものが凄いスピードでできている。そういうのは、2つの仕事を同時にしているからなんですよね。だから多分、大変でも続けていく気がします。

転職も結婚も「なぜその年齢なのか」を考える

35歳転職引退説も、30歳結婚説も、なぜその年齢なのかを考えてみる

――2つのお仕事されているといつも忙しい時間をお過ごしかと思いますが、藤本さん流のアップデートテクのようなものがあったら教えてください。

そうですね、いつもと違うことをするということと、何もしない時間、ホワイトスペースを作るということを心がけています。
いつもと違うことをするって、大変なイメージがあるんですけど、めちゃくちゃ簡単です。例えばいつものひと駅前で降りて歩くとか、いつもと違う路線で一回りしてみるとか、スタバに行ったらいつもと違うメニューを買ってみる。そのくらいでいいんですよね。マーケティングに携わっている人がよくおっしゃっていたのが、普段通い慣れている所は、どういうウィンドウのデコレーションで、どういう広告があってとか、人も含めて固まっているけれど、路線1本変えるだけで全然コミュニケーションの仕方が違う。どんな広告があってどんな人がいるのかも異なる。そこでいろんな発想が、どんどんアップデートされていく気がします。だからこそ、どんな小さなことでも違うことをしてみるということを大切にしています。

――藤本さんは、未経験のPRというお仕事に、35歳で挑戦されている。その挑戦はどうしたらできますか?

昔は35歳転職引退説ってすごく言われていたので、私も意識はしていました。35歳までに自分がどんな仕事ができるか考えなきゃと思ったんですけど、いざ走り出すとそんなこと考えている暇はないです。でも35歳超えても転職もできます。結婚も30歳までに、といまだに言われていますが、実際「なんでその30歳じゃなきゃいけないんだっけ?」と考えてみると、あんまり理由ってないんですよね。なんとなく30歳な気がするっていうだけで。その枠を超えて、1回肩の荷を降ろしてみると、いきなり転機が訪れたりするかもしれない。まだ来ない将来のことはあんまり気にせず、まず進んでみる。行ってみたら結果オーライな人生を楽しめばいい。そういう選択肢もあるんだよということを伝えたいです。

「違う可能性もあるかな」と思うのも一つの考え方

続けてきたこと、築いたものを捨てるのは怖い。違う可能性もあるかなと思うのも一つの捨て方

――キャリアアップとプライベートの両立に悩むユーザーもいるのですが、多彩なキャリアの藤本さんはいかがでしたか?

30歳前後になると焦りますよね。どうしても一般的な感じで、いつまでに結婚していたいとか、子供がほしいとかなんとなく思いますしね。誰も何も言っていないのに、皆さん凄く想像力豊かなので、起きもしていない悲観的なシナリオをすごく考えていますよね。
私もたまに考えますけど、でもそれってどうしようもないので(笑)。私は結婚してからGoogleに行きましたけど、去年離婚してるんです。数年間結婚していてお互い人生の優先順位が変わったので、「よし10年たったからやめよう!」って言ってやめたんです。そんなこと、10年前なんか思いもしなかったし、1年前も思いもしなかったりすることだったりするので。今でも向こうの生き方は面白いなって思いつつ、それは私はできないなって思ったりします。
でも周りからは「なんで?」とか、親や友達からは「10年続いたんだから」みたいなことは言われました。周りはいろいろ言いますし、良かれと思ってアドバイスしてくれているので、「まぁそれもそうだよね」っていう感じで、1回受け止めてみるくらいに考えればいいと思います。

――藤本さんのキャリアや、結婚生活も、築き上げたことを手放すというのは怖くないですか?離婚とかもその一つだと思うのですが。

難しいですよね。今まで自分が積み重ねてきたもの、力を注いだものがあるし、そこに自分があるので、それを全部手放すと言うのは難しいですよね。いきなり全部捨てるというのは大変ですが、何かちょっとでも違う可能性もあるかなと思ってみるのも、一つの捨て方だったりします。別に持ったまま、違う可能性を妄想してみるっていうのもいいかもしれないですね。

ある意味力が抜けていても、結構大丈夫。

10年後の自分は決めない。流れに沿って走りながら進む生き方もあり

――人生の変化に対しての対応力がとても速いですよね。これからはどのように生きたいか目標などありますか?

全く決めてないですね。決めると自分の中でのリミットをつけてしまうような気がしています。もちろん、こうなりたいみたいなものが、ぼんやりないわけではないんですけど。言葉にした瞬間に、自分がそこに向かわなきゃいけない気がしてしまうんですよね。

将来のことは分からないですよね。これから10年後に何が起きるか分からない。今の自分では10年後の未来も想像できないし描けない。だからそのわからない未来に突っ走っていったほうがいい。なるほどそうくるのか!ということに対応していくことが楽しいんですよね。
どんどん自分の中に新しいことが積み重なっていくということが、未来につながると思うんです。

でも、もちろん計画したい、目標を決めたいという人はそれでもいいと思います。途中で変えてみてもいいし、初めはやってみたけどもういいやって辞めるという選択肢もあり。全部一気にじゃなくてパーツで決めてもいいですし。at Will Workも今の自分が想像できる範囲の2年だったら、ということで期間限定で始めました。

――今回の取材で藤本さんの自由なお考えに感銘受けました。TRILLのユーザーにメッセージをお願いします。

みなさん、すごく真面目だなって思うんです。ある意味、適当に力が抜けていても結構大丈夫なんだよって伝えたいです。キャリアアップのことなどよく聞かれるんですが、皆さん、考えすぎていて力が入りすぎ。自分で自分を縛ってしまって動けなくなっている人がたくさんいるんです。時には1回頭で考えていたことを全部忘れてみようというか、フラットに何でもいいんだよって、リセットすることも大事だと思うんです。何でもいいっていう選択肢を持てる人って強いんです。気持ちも切り替わって、じゃあここから始めようっていうふうにすっとスタートに立てる人もいると思うので。目標や計画を立てずに、流れに沿って走りながら進む生き方もあるかなと思うんです。

藤本あゆみさんプロフィール

Movie Director:Yohei Takahashi (f-me)
Edit:TRILL編集部