青白い稲妻【自由が丘恋物語 〜winter version〜 第17話】

桃香は突然、目の前でピカっと稲妻のような青白い光が見えた。

「なに言ってんのよ。友達の弟だから、守ってあげてるだけ」

「守るって…。それ、恋とかいうのとどう違うんだよ。好きだから守るんじゃないのかよ」

「冬馬、なんでそんな真剣になってんの」

冬馬はあわててペットボトルの水をひと口飲んだ。ゴクンという音がはっきり耳に入った。

「勘ぐってゴメン。あのさ、俺、昔からお前のこと好きだから。今でもな」

その言葉が終わらないうちに、冬馬はピッチに向かって走って行った。慎吾は体育館の周りをゆっくりランニングしながら足慣らしをしている。桃香は意外な告白にとまどった。指先は冷たいのに頬がほてっている。

「なんか、冬馬、いま、光になって胸の中に入ってきた…」

カオル先生がレッスン室でターンした時のことを思い出す。

「ワインレッドじゃない。オレンジ色でもない。ピンクペッパーでもない。青白い光…発光体…」

桃香の感覚に冬馬が滑り込んだ実感がジワリと定着してくる。昔の冬馬とやっぱり違う。思っていることを言葉に出してグイっと迫ってくる。付いてゆきたくなる。手を引っ張ってもらいたくなる。そんな感覚。

(続く)

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(二松まゆみ)

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