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スマホや抱っこで!? 手首の酷使で起こる「ドケルバン病」の知識3つ

  • 2015.2.18
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【ママからのご相談】

産後6か月のママです。ここ数か月、左手首が痛くて困っています。授乳中なので勝手に湿布を貼るのも怖いので何もしていません。左腕で赤ちゃんを抱っこグセがあるので腱鞘炎なのでしょうか。受診するなら何科が良いでしょうか。

●A. スマホやパソコンのヘビーユーザーや産後ママに多いと言われる『ドケルバン病』かもしれません。

ご相談ありがとうございます。健康・美容ライターのMAKIです。

手首の親指側にある腱鞘(けんしょう)とそこを通る腱鞘に炎症が起こると腱の動きが悪くなり、手首の親指側に痛みや腫れが起こることがあります。これは、『ドケルバン病』と呼ばれる病気で、“狭窄性腱鞘炎”とも呼ばれる一種の腱鞘炎です。

●『ドケルバン病』についてのポイント3つ

●(1)『ドケルバン病』の原因と症状

公益社団法人日本整形外科学会によると、ドケルバン病の症状の特徴は、親指を広げたり動かしたりすると親指側の手首に激痛が走ることです。他にも、指をうまく動かせない、指が腫れるなどの症状も見られることがあります。これは、親指や手首の使いすぎによって腱鞘が炎症を起こすことが原因とされています。

いわゆる腱鞘炎は、ホルモンバランスの乱れ、赤ちゃんを抱っこする際のクセ、スポーツのしすぎなどが原因で起こることが多いため、産後の女性や更年期の女性、アスリートなどの特定の人に多く見られる病気でした。

また、生まれつき腱鞘が狭く腱鞘炎になりやすい人もいます。しかし、最近ではそれ以外にも、パソコンやスマートフォンの使いすぎで親指を酷使してしまい、ドケルバン病の症状を訴える人が増えてきています。

●(2)『ドケルバン病』の診断と治療

ドケルバン病の可能性が考えられる場合は、細菌などによる感染症による炎症なのか、リウマチによる痛みなのかなど、類似の病態を呈する病気との鑑別のためにも、整形外科を受診するのがおすすめです。

主な治療法は、親指と親指側の手首をなるべく動かさず安静にすること、消炎鎮痛剤(内服薬、湿布剤など)になりますが、症状が強い場合には、ステロイド注射で痛みや炎症を抑えたり、腱の一部を切除する手術療法をおこなう場合もあります。

●(3)『ドケルバン病』を予防するには?

ドケルバン病を日常生活で予防するには、手指に負担をかけすぎないことが大切です。テニスなどラケットを握るスポーツをする人、スマートフォンやパソコン、編み物、赤ちゃんの抱っこなど同じ姿勢で同じ手首や親指ばかりを酷使しやすい人は要注意です。

長時間同じ姿勢にならないように適度に休憩を入れたり、反対側の手指を使うなどの工夫をするのがおすすめです。

【参考リンク】

・ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎) | 公益社団法人 日本整形外科学会(http://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/de_quervain_disease.html)

●ライター/MAKI(健康・美容ライター)

患者さんと直接対面して接客する機会の多い職場を希望し、調剤薬局やドラッグストアで薬剤師として勤務。大手化粧品会社の勉強会などにも積極的に参加し、美容分野の知識を深める。結婚を機に退職。単なる職場復帰とは違う新しい働き方を模索し、現在は育児のかたわら、資格や経験を活かしてフリーのママライターとして活動中。医療・美容分野だけにこだわらず、様々なジャンルのコラムも執筆する。

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