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生理痛がヒドくなる! 20〜40代女性に多い“子宮内膜症”の症状4つ

  • 2015.2.16
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【女性からのご相談】

最近ちょっと生理痛がひどくて困っています。友人から子宮内膜症という病気を聞いたのですが、どんな病気なんですか?

●A. 『子宮内膜症』は徐々に強くなる月経痛に加え、排便時などの痛みが特徴です。

こんにちは、スチューデントドクターのひでくらてすです。

子宮内膜症は何らかの原因により子宮の内膜組織が子宮以外に発生してしまう病気です。子宮内膜症には女性ホルモンであるエストロゲンが関与しているため、エストロゲンの分泌が多くなる20〜40代の女性に多くみられる疾患です。日本医師会の報告によるとその年代の約10%に子宮内膜症があると考えられています。

●『子宮内膜症』の主な症状4つ

子宮内膜症では主に以下のような症状を伴います。

(1)月経時の強い痛み

(2)月経時以外にも下腹部痛を伴う(慢性骨盤痛)

(3)性交渉時の痛み

(4)排便時の痛み

症状には多少の個人差もありますが、共通するのは(1)で、ある時期からそれが徐々に強くなるという傾向があります。

●卵巣にできる子宮内膜症“卵巣チョコレート嚢胞”

子宮以外に子宮内膜の組織ができるのが子宮内膜症であるとお話ししましたが、それが卵巣にできるケースがあります。卵巣にできたそれらの組織は月経のたびに出血を繰り返し、体外に排出されず卵巣内で大きくなります。血や壊死した細胞の固まりなどはチョコレートのようにも見え、それらは“卵巣チョコレート嚢胞”と呼ばれます。

卵巣チョコレート嚢胞ができると下腹部に膨満感や痛みを感じます。また、卵巣が破裂した場合は激しい腹痛が生じるので注意が必要です。

●『子宮内膜症』の診断と治療

子宮内膜症は年齢や症状などの問診を経て、子宮内の内診や直腸診、超音波やMRI・CTなどを使って検査します。

主な治療法は薬物療法と手術です。卵巣チョコレート嚢胞や不妊がある場合は手術が主な選択肢となりますが、年齢や症状、重症度や今後の出産の予定など、薬物療法を含め治療法はさまざまです。

診断と進行状況の確認、治療を兼ねて腹腔鏡検査を行うことも多くあります。腹腔鏡検査はお腹に3〜4箇所の小さな穴を開け、そこからカメラや手術器具を挿入して行います。開腹手術と比べて傷が少なく、術後の経過が早いといったメリットがあります。

月経に関する異常では子宮筋腫や卵巣嚢腫、子宮腺筋症といった疾患も考えられます。いずれも早期発見が重要な病気なので心配な場合は産婦人科のお医者さんに相談しましょう。

【参考リンク】

・知って得する病気の知識 | 日本医師会(http://www.med.or.jp/chishiki/sikyuu/001.html)

●ライター/ひでくらてす(スチューデントドクター)

関東の某大学医学部在籍中。映像制作や広告などの社会人経験を経た後、突然「医者になる」と路線変更を宣言。同僚や家族を驚かせる。現在は大学病院で実習中。

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