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【ひとみしょうのお悩み解決】オトコの平常心の愛ってなに?微熱気味な女性と平熱の男性の差とは

  • 2018.6.8

“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか?”にお悩みを送ってくれた方の中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。

〜「52歳・女性」のお悩み〜

当たりハズレが大きいけど、概ね楽しく読んでます。

男も女も行き着くところはとてもシンプルな思いなのかなぁと思わせてくれるのが良いですね。

全部失っても受け入れられるか?腹括れるか?

半年かかったところで、未だ微熱に浮かれているオンナと、平熱、平常心に戻って生活を乱さぬように調整するオトコのせめぎ合い。

で、かれこれ一年と半年。オトコの平常心の愛ってなんじゃろ?

最初は彼の分母に含まれていないのが存在意義だったハズなのに、気がつくと含まれて埋もれているのが少し不満だったりするのでした。

信じることなく愛するって難しいね。

〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜

「全部失っても受け入れられるか?腹括れるか?」この部分から不倫のご相談かなと思いましたが、それなら「人生の折り返し地点を過ぎて不倫する場合は、ふたりとも調整能力に長けるほどの冷静さを持たないと、不倫を長くじっくり味わうことができない」という永遠の真理があるのみ、ということじゃないでしょうか。

200歳くらいまで生きられるのであれば、50歳くらいで不倫して仮にすべてを失ったとしても十分やり直しがきくわけですが。

でですね、不倫に限定しないお答えとして、以下をご用意させていただきました。

男の平常心の愛って、ある程度はその男性が持っている少年性の量に左右されるものじゃないかなと思います。少年性というのは、クリエイティビティ―&イマジネーションということです。

僕は近所の居酒屋や寿司屋などで、誰と誰が付き合っているということを知ってしまうくらい、何人かの50~60代の人たちと親しくさせていただいていますが、誰かに恋したら微熱に浮かれる男性って、持っている少年性の量が多いように見受けられます。

イマジネーション&クリエイティビティって、その人の職業とあまり関係ないこともありますが、話をわかりやすくするために職業名を出すと、たとえば大企業の総務課長みたいにカタい仕事をしている人って、彼女と毎晩のように寿司屋のカウンターにいても、わりと平常心というか、しれっとしています。彼の心は微熱を帯びているのかもしれないけれど、それを表に出すことは、ほぼない。

イマジネーションとクリエイティビティがないと食っていけない仕事をしている人――たとえば大学や企業の研究室で何らかの研究をしている人とか、会社をいくつも立ち上げていたりする人は、交際1年であろうと3年であろうと、彼女と微熱に包まれつつ寿司屋のカウンターで楽しくやっているように見えるんですよね。

ただし、少年性の量が多めと思しき男性であっても、女性から見たら平熱&平常心に見えるのかもしれないなあとも思います。

その理由はおそらく1つしかなくて、男の人って、人生というものを女性より深刻に捉えがちだからですよ。また、深刻に捉えることこそが、彼らに「生きている心地」を与えているからです。

たとえばエッチのとき、女性はイク感覚を「ジェットコースターが急降下する感じ」と言ったりしますよね。そしてそういう感覚が好きだと。快感だと。

男性で「イクとき、ジェットコースターが急降下する感じがする」と言っている人っていないし、生活の中でそういう感覚を覚えることもあまりない。あるとすれば、明日にも会社が倒産してしまうというような強烈な危機感を覚えた瞬間くらいでは?

男性はどんなに彼女のことが好きでも、寄って立つ大地から両足を離せない(離したくない)という生理的な感覚を持っているのでしょう。

思えば、小学生くらいから、男女のこういう違いは顕著だったように思います。

女子は誰かに恋したらキラキラがダダ漏れになって、さらに友達や親に「わたし、あの子のことが好き」なんて言って、それを聞いた人が恋の応援をしてくれる。応援してくれないまでも微笑ましく見つめてくれる。

対して男は……小学生の頃のことは忘れましたが、高校生にもなると、恋愛に浮かれそうな自分を自制しつつも、そういう態度が表に出ちゃって、「恋愛なんかしてないで勉強しなさい」と親に頭を叩かれて、結局煮え切らないまま卒業してしまった、じゃなかったでしたっけ?

こういうことを経て、微熱気味な女性と平熱の男性が生まれてきたんじゃなかったでしたっけ?

ちなみに平熱の男性は、彼女が微熱気味であることを知ると、おおいに歓喜&安心します。「彼女はまだおれのことを愛してくれている」と嬉しく思うのです。「おれが寄って立つ大地は盤石なものである」と安心するのです。

相手のわかりやすい態度を見て安心することで、生きている心地を得ようとするのもまた、男の特徴なんですよね。

この男の特徴を信じていれば、愛することはたやすい。(ひとみしょう/文筆家)

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